

アウトインアウトを使えば使うほど、実は対向車線の車との衝突リスクが高まります。
バイクのライン取りとは、走行中に道路のどの位置を通るかを意識して選ぶことです 。コーナリング時の安定性や速度維持に直接影響し、同時に周囲の車との距離にも大きく関わります。 goo-net(https://www.goo-net.com/knowledge/12264/)
多くのライダーはサーキットで使われる「アウトインアウト」を基本として学びます。コース幅をめいっぱい使い、コーナーの頂点(クリッピングポイント)でインに寄り、立ち上がりでアウトに抜けるラインです 。これ自体は理にかなったテクニックです。 automesseweb(https://www.automesseweb.jp/2021/02/15/590713)
問題は、それを公道でそのまま実践してしまうことです。
公道はサーキットではありません。対向車線から車がはみ出してくる可能性がある以上、自分もアウトに膨らんだラインは非常に危険です 。実際、峠道でのバイク事故のほとんどは「曲がりきれずに対向車線へ飛び出す」パターンです 。 bike-riding(https://bike-riding.net/out-in-out/)
ライン取りは速さのためではなく、安全のためにある、が原則です。
JAF(日本自動車連盟)が推奨する公道でのライン取りは、「1/3ミドルライン」です 。道幅を3等分したとき、真ん中の1/3ゾーンを走ることで、イン側・アウト側それぞれに約1mの安全マージンを確保できます 。たとえば道幅3mのワインディングなら、その中央の1mだけを走るイメージです。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=WQzIwtsnL1U)
| 走行環境 | 推奨ライン | 理由 |
|---|---|---|
| サーキット | アウトインアウト | コース上に対向車がいないため最速ラインを追求できる |
| 公道(ワインディング) | 1/3ミドルライン | 対向車・はみ出し車との安全マージンを確保するため |
| 公道(市街地) | 車線の中央〜左寄り | 右折車・飛び出し・ドア開放などのリスク回避のため |
参考:JAFによる公道での安全なライン取りの解説動画(バイクのワンポイントMOVIE)
【BIKEワンポイントMOVIE】8.安全マージンを考えたライン取りを|JAF公式YouTube
過失割合が低いから安全だとは言えません。
バイクは車体が小さく、車のドライバーから「見えていない」ケースが非常に多いです。右折待ちの車が「来ていない」と判断してしまうのは、バイクが車線のどこを走っているかと深く関係します。
車線の右寄りを走っているバイクは、右折待ちの車からは対向車線の車と重なって見えにくくなります。これが視認性を下げる要因の一つです。
一方、車線の中央〜左寄りをキープして走ることで、右折待ちの車側からの視認性が上がります。つまり、ライン取りを工夫するだけで「見てもらいやすい」状態を自分で作れるのです。
これは使えそうですね。
参考:車とバイクの事故における過失割合の詳細(三井住友海上)
アウトインアウトを公道でやってはいけない理由を、さらに具体的に見ていきましょう。
公道でアウトから進入するとき、左コーナーであれば自分は対向車線側(右側)に膨らみます。このとき、対向車線から走ってきた車もコーナーでアウト(こちら側)に膨らんでいると、正面衝突になります 。 bike-riding(https://bike-riding.net/out-in-out/)
これが最も怖いシナリオです。
サーキットではコース内に対向車がいないため、アウトいっぱいを使っても問題ありません。しかし公道のコーナーは、対向車線から同じようにラインを乱した車が来る前提で考えなければなりません 。 umda.or(https://umda.or.jp/post-7202/)
特に見通しの良いコーナーは要注意です。「速度を落とさずに通過できそう」と感じるようなコーナーほど、実際には危険が潜んでいます 。バイクが立ち上がりでアウト側に膨らんだとき、対向車と衝突するリスクが最大化します。 bike-riding(https://bike-riding.net/out-in-out/)
以下のような「典型的な危険ライン」のパターンを頭に入れておきましょう。
逆に安全なのは、コーナー前半でしっかりバイクを曲げておき、立ち上がりでは極力直立状態に近い形にすることです 。アウトに膨らまずに立ち上がれれば、対向車線側に飛び出すリスクは大きく下がります。 bike-riding(https://bike-riding.net/out-in-out/)
参考:公道でアウトインアウトをしてはいけない理由の詳細解説
アウトインアウトをしてはいけない|bike-riding.net
公道でのライン取りは、単にコーナーだけの話ではありません。直線走行中のポジションも、周囲の車との関係に大きく影響します。
走行レーンのどこを走るかによって、周囲の車からの見えやすさと、危険に対応できる余裕が変わります。
たとえば、車の真後ろを走るのは危険です。
追突リスクだけでなく、前方の道路状況が見えなくなります。そのため前走車から斜め後ろに位置するオフセット走行(車線内で少し横にずれて走る)が有効です。一般的には車線の中央〜左寄りがベターで、前走車との視界を確保できます。
また、車線の中央を走ることは「すり抜けをしない」意思表示にもなります。車のドライバーにとって、バイクが車線の端を走っているとすり抜けをすると判断し、急な車線変更などの予期しない動きをされることがあります。
中央付近を走ることで、車のドライバーに対してバイクの存在を明確に主張できます。これが視認性向上につながり、右直事故などの防止に貢献します。
車間距離と横の余裕を同時に意識することが、安全なライン取りの核心です。
ここからは、あまり語られない視点をひとつ紹介します。
バイクは「車の流れの中に入る」ことを意識したライン取りが、実は最も安全です。
単独走行では比較的自由なライン取りができますが、複数の車に囲まれた状況では話が変わります。周囲の車が一定のペースで流れているとき、そのペースや流れを「読む」ことが最優先です。
車の流れに合わせたポジション取りのポイントは、以下の通りです。
「流れを読む」という感覚は、ライテクのテキストにはほとんど出てきません。
しかし実際のライダーの体験談では、「周囲の車の動きを先読みしてポジションを変えることで、ヒヤリハットが激減した」という声が非常に多くあります。テクニックとしてのライン取りだけではなく、状況判断とポジション選択を組み合わせる「実戦的なライン取り思考」を磨くことが、長く安全に乗り続けるための大きな財産になります。
公道でのライン取りを体系的に学びたい場合は、JAFやメーカー系のライディングスクールへの参加が一つの手です。例えばホンダが運営する「Honda Safety Driving Center」や、ヤマハの「YRA(ヤマハライディングアカデミー)」では、公道を想定した実践的な安全走行訓練が受けられます。費用は数千円〜1万円程度のものも多く、技術向上と安全意識の両方を高められます。
参考:公道での安全なライティングを徹底解説
公道のライディング:目指すべきは「速さ」よりも「洗練された走り方」|UMDA
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