

「v85 ttトラベルは油断すると旅先で財布が軽くなります。」
v85 ttトラベルは、標準で大型スクリーンやパニアケース、グリップヒーターなどロングツーリング向け装備が一式セットされたモデルです。 例えば純正のサイドパニアはテント泊ツーリング1~2泊分の荷物なら充分に積める容量があり、トップケースを併用すれば東京ドーム半分ほどの床面積に荷物を広げるような余裕感でパッキングができます。 大きめのスクリーンは肩から胸あたりまでしっかり風をかわしてくれるので、高速道路を2~3時間流してもヘルメットの首疲れがかなり抑えられる設計です。 つまり装備前提で見ると「買ったその日からツーリング仕様」ということですね。
一方で、こうした装備は高速巡行には有利でも、街乗りでは重さや取り回しに影響が出ます。 サイドパニアを付けたまま都心の立体駐車場や細い路地に入ると、横幅の感覚が変わるので、一般的なネイキッドから乗り換えたライダーは最初の数百キロで「取り回しが重い」と感じやすいです。 重さ自体はフル装備でも250kgクラスに収まっていますが、荷物を満載すると実質で原付約2台分を押しているイメージになります。 結論は「快適装備のメリットを生かす前に、取り回しに慣れる時間を見込む必要がある」です。
スクリーンの調整幅やパニアの脱着性も、実は長距離ライダーにとっては大事な要素です。 スクリーンは高速メインなら高い位置、ワインディングや市街地メインなら少し下げるなど、100km単位で走る前に一度条件を決めてから調整すると疲労感が変わります。 サイドパニアは日常通勤では外して、ツーリング前日にだけ装着する運用にすれば、普段の取り回しストレスをかなり減らせます。
この使い分けが基本です。
参考)モトグッツィのV85 TT TRAVELならバイクの旅がもっ…
また、標準グリップヒーターは寒冷期の朝晩に大きな効果を発揮します。 5℃前後の山道を1時間走る場面で、指先の感覚が残るかどうかは集中力や安全マージンに直結します。指先がかじかむとクラッチやブレーキ操作がワンテンポ遅れがちなので、結果的にヒーターは「安全装備」としての意味合いも強いです。 つまり身体の消耗を抑えて、到着後も観光やキャンプを楽しめる余力を残せるということです。
装備を前提にしたロングツーリングバイクを選ぶ場合、他社モデルではオプションで買い足すことが多いパーツが、トラベルでは「最初から全部入り」になっている点も見逃せません。 パニア・スクリーン・グリップヒーターなどを別売りで揃えると、一般的には20万円前後かかるケースもあり、それを車両価格に込みで考えれば割安感があります。 v85 ttトラベルは装備をパッケージにすることで、購入直後からツーリングベース車として完成度を高めたモデルだと理解すると選びやすくなります。 つまり「後から足して仕上げる」より「最初から旅仕様を買う」発想のバイクということですね。
参考)【インプレ】モトグッツィ「V85TTトラベル」(2021年)…
v85 ttトラベルの心臓部は、空冷OHV2バルブの縦置き90°Vツイン853ccで、最大80PSと80Nmを発生するエンジンです。 数字だけ見ると派手さはありませんが、実際のフィーリングは鼓動感が強く、加速時に「太鼓を叩くようなビート」を感じる独特のキャラクターがあります。 低中回転域で粘るトルクがあり、5,000rpm付近で最大トルクを発揮するため、高速道路の100km/h巡行でも余裕を持って走れます。 つまりロングツーリングの巡航域に合わせて特性が作られているということです。
ただし、街乗りメインのライダーからすると、このエンジン特性は好みが分かれます。 一部のオーナーは渋滞路でのエンジン熱や、低速でのギクシャク感、さらには暖まってからのノッキング音などを「気になるポイント」として挙げています。 たとえば夏場の市街地渋滞で30分以上ノロノロ走ると、空冷エンジンらしく太もも周りにドライヤーの温風を浴び続けるような熱を感じる場面もあります。
厳しいところですね。
参考)MOTO GUZZI V85 TT Travel 試乗 - …
これを和らげるには、乗り方とセッティングの両面で工夫が有効です。 具体的には、渋滞路ではむやみに低回転をキープせず、クラッチ操作で2,500~3,000rpm程度を維持しつつ、ノッキングを避けるようにゆっくり操作する方法があります。 また、純正推奨のオイル粘度やプラグを守ること、エンジンが完全に暖まるまでは急加速を避けることも、フィーリングを安定させる基本です。 つまり正しい前提条件をそろえることが原則です。
参考)V85 TT/モトグッチのクチコミ・レビュー・評価・評判・足…
街乗りとのギャップを減らすポイントとしては、用途に応じたギア選択も重要です。 低速のクローズドコーナーでは1速だとエンジンブレーキがきつすぎることがあり、2速で少し回転を上げておいた方が滑らかに曲がれるケースが多いです。 逆に高速道路では6速でゆったり回すだけで、縦置きVツインならではの「軸の通った加速感」を楽しめます。 結論は「街乗りでは穏やかに回し、高速では鼓動を楽しむバイク」と考えると付き合いやすくなる、ということですね。
こうしたフィーリングに慣れるまでには、おおよそ1,000~2,000kmほど走ると「クセ」が見えてきます。 これは、通勤で片道20kmを週5日走るなら1~2か月、月1回のロングツーリングしか行かない人なら半年近くかかる距離感です。どういうことでしょうか? 実際には、この慣れの期間で「合う・合わない」がはっきりしてしまうので、試乗だけで判断せずレンタルや長時間試乗を挟むと失敗が減ります。
v85 ttトラベルの燃料タンク容量は21リットルで、一般的な実走燃費はリッター20km前後を目安にされることが多いモデルです。 高速道路を一定速で走るロングツーリングでは、条件が良ければリッター23~25kmに届くケースもあり、満タンから400km近く無給油で走れる計算になります。 つまり東京から名古屋くらいなら一度も給油せずに走り切れるイメージです。結論は高速ロングでの燃費はかなり優秀ということです。
一方、街乗りメインで信号が多い環境だと、燃費はリッター15~18km程度まで落ち込むことがあります。 都市部でのチョイ乗りを繰り返すと、21リットルタンクでも航続距離は300km前後に縮み、月に1,000km走るライダーなら、レギュラーガソリン価格が1リットル170円と仮定すると、ガソリン代だけで月1万円前後になるイメージです。 これは400ccクラスから乗り換えた人にとっては「思ったより増えた」と感じるラインになるでしょう。 つまり使い方次第で財布へのインパクトが変わるということですね。
参考)https://ameblo.jp/paul-not-smart/entry-12496769788.html
維持費の面では、シャフトドライブ採用によりチェーン清掃や交換が不要なぶん、ロングスパンで見れば手間とコストが抑えられます。 一般的なチェーン駆動の大型バイクでは、2~3万kmごとにチェーン&スプロケット交換で数万円かかることもありますが、シャフトなら定期的なオイル交換程度で済み、長距離派には大きなメリットです。
シャフトドライブなら問題ありません。
ただし、タイヤやブレーキパッド、オイル交換といった基本的な消耗品は、車重とパワーに見合うコストがそれなりにかかります。 たとえばアドベンチャー向けラジアルタイヤを前後セットで交換すると、工賃込みで5万円前後を見ておくと安心です。 オイル交換も指定粘度の全合成油を使うことを考えると、1回あたり1万円前後になるケースがあります。 つまり年間走行距離が1万kmを超えるライダーにとっては、「燃料+消耗品」で年間数十万円単位の予算を組んでおくのが現実的ということです。
こうした維持費を抑えるための現実的な対策としては、タイヤ寿命を延ばす走り方と、オイル交換サイクルの最適化がポイントです。 無駄な急加速・急減速を控え、コーナー手前で早めに減速する走り方は、タイヤとブレーキの寿命を同時に伸ばします。オイルはメーカー指定の交換距離と期間を守りつつ、極端な短サイクル交換を避ければ、過剰整備による出費を防げます。
出費と安心感のバランスが条件です。
v85 ttトラベルのシート高は830mmとされており、数値だけ見ると「フルサイズアドベンチャーとしては低め」の部類に入ります。 しかし、実際に跨がったオーナーの声では「カタログ値より足つきが厳しく感じる」という意見も一定数あり、特に身長170cm前後のライダーでは片足つま先立ちになるケースも珍しくありません。 つまり数字の印象より、実車のシート形状と横幅が効いてくるということです。
日本の市街地や山間部の細い道では、足つきと取り回しのしやすさがそのまま安心感に直結します。 たとえば、コンビニのやや斜めになった駐車場で方向転換する、峠道の路肩でUターンをする、といった場面では、片足だけでもしっかり接地できるかが重要です。自宅の駐輪場への出し入れでも、段差や傾斜があると250kg級の車体を支えながら切り返す必要があり、原付スクーターからの乗り換え組は最初にそこで苦労しがちです。 結論は「数値より自分の生活動線で試すことが大事」です。
この点で有効なのが、足つき改善用のシート加工やローダウンキットの活用です。 シート表皮とウレタンの張り替えで、純正比10~20mm程度低くしつつ、内ももが当たる部分を細く絞る加工を施すと、地面に足が届く感覚が大きく変わります。はがきの横幅(約10cm)ほど内ももが細くなるイメージです。
それだけ覚えておけばOKです。
取り回しの面では、パニアケースを外した状態で自宅周辺の細道や駐輪スペースを実際に押し引きしてみるのが現実的な確認方法です。 坂道や段差の位置を把握したうえで、「どこで向きを変えるか」「どちら側に倒れるとリスクが高いか」を事前に決めておくと、いざというときの焦りを減らせます。特にマンションの機械式駐輪場や狭いガレージでは、事前にメジャーで幅と高さを測っておき、パニア装着時の横幅と比較しておくと安心です。
つまり事前シミュレーションが原則です。
日本の道路事情を考えると、都市高速の合流やすり抜け、地方の狭い峠道など、v85 ttトラベルが得意とするシーンと苦手なシーンがはっきり分かれます。 高速やワインディングでは安定感とトルクのおかげで「ちょうどいい速さ」で走れますが、極端な渋滞路や観光地の超狭い駐車場ではストレスがたまりやすいです。 どの場面の比率が多いかを事前にイメージしておくと、所有後のギャップを減らせます。 つまり自分の生活圏とツーリングスタイルを具体的に描いて選ぶことが重要です。
v85 ttトラベルの面白さは、「速さ」よりも「遅く走ること」を楽しめるキャラクターにあります。 最高出力80PSという数値は、最新のリッターアドベンチャーの半分程度ですが、そのぶん法定速度域でエンジンの鼓動やシャシーの動きがしっかり感じられるようチューニングされています。 つまり日本の一般道で性能を持て余しにくい構成です。
意外ですね。
たとえば、時速60kmで流れる田舎道を6速で淡々と走っているだけでも、縦置きVツイン特有の軽い振動と鼓動がハンドルとシート越しに伝わってきます。 これは、もっとハイパワーなアドベンチャーだと「退屈な速度域」になりがちな場面でも、v85 ttトラベルでは「ちょうどいい気持ち良さ」になる領域です。 ロングツーリングで1日400km走るとき、ずっと飛ばし続けるのではなく、景色を見ながら淡々と走る時間の方が圧倒的に長いものです。つまり「遅く走る贅沢」を味わえる設計だと捉えると、このバイクの価値が変わって見えます。
また、イタリア車ならではのデザイン性も、所有満足度を支える大きな要素です。 1980年代のパリダカマシンを思わせるスタイルや、タンク形状、カラーリングなど、駐輪場に止めた状態でも「眺めて楽しいバイク」である点は、日本車のアドベンチャーとは異なる魅力です。 これは、毎日乗れない人にとっても、ガレージを開けるたびに気分が上がる要素になります。
いいことですね。
参考)モトグッツィ「V85 TT」【1分で読める アドベンチャーバ…
そのうえで、電子制御や装備はしっかり現代的です。 マルチモードのトラクションコントロールやABS、フルカラーTFTメーターなど、普段使いの安心感と情報量は最新のアドベンチャーと遜色ありません。 ただし、最新のスーパースポーツのような過激なモードではなく、「ツーリングを快適にするため」の電子制御に振っているのが特徴です。 結論は「見た目はクラシック、中身はモダンなツーリングツール」という立ち位置です。
もし購入を検討しているなら、「何キロで、どんな道を、どんなペースで走ることが多いか」をメモに書き出してから試乗に行くと、v85 ttトラベルが自分に合うかどうかがかなり見えやすくなります。 たとえば「月1で500km以上のツーリング、普段はほぼ乗らない」なら、まさにこのモデルの得意領域です。一方で「毎日片道10kmの通勤で、休日はたまに高速で遠出する程度」なら、エンジン熱や取り回しの面で少し工夫が必要になるでしょう。 どういう場合はどうなるんでしょう? その整理ができていれば、イタリアンVツインとの付き合い方はぐっと楽になります。
モトグッツィ公式サイト(v85 ttトラベルのスペックと装備一覧の参考リンク)
https://motoguzzi-japan.com/v85tt_travel.html
モトファンバイクス:v85 ttトラベルの詳細インプレッションとロングツーリングでの評価
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