

両面テープで貼ったマウントが夏の走行中に剥がれ、カメラが時速80kmで飛んでいったライダーがいます。
バイクのアクションカメラマウントの中で、もっとも映像の臨場感が高いのがヘルメットマウントです。ライダーの視点に近い目線で撮影できるため、モトブログやツーリング動画で圧倒的な人気を誇っています。ヘルメットへの取り付け方法は、大きく分けて「チンマウント(顎マウント)」「サイドマウント」「トップマウント」の3種類があります。
チンマウント(顎マウント)は、フルフェイスヘルメットのあご部分にカメラを固定するタイプです。目線に最も近い位置での撮影が可能なため、臨場感ある映像が撮れることで人気があります。ライダーの視野とほぼ同じアングルになることが、このマウントの最大の強みです。一方で、専用設計品は種類が少なく、多くの場合は既存のマウントをDIYで加工して取り付けます。
サイドマウントは、ヘルメットの頬・こめかみ付近に取り付けるタイプです。縦長の筐体を持つアクションカメラ(Insta360 GO 3Sなど)と相性がよく、目線に近い映像が撮れます。ただし、GoProのような横長カメラはあまり向いておらず、映像が斜めになるケースもあります。取り付け面の凹凸次第ではDIY加工が必要になることを覚えておきましょう。
トップマウント(ヘッドマウント)は、ヘルメットの頭頂部に取り付けるタイプです。GoPro純正の「ヘルメット正面マウント」や「ベント(通気口)マウント」などが代表例で、ヘルメットの形状を選ばず比較的取り付けやすいのが特徴です。ただし視点がやや高くなるため、走行動画としてはチンマウントほど臨場感が出にくい傾向があります。
取り付け方式にも「両面テープ式」と「クリップ式(ストラップ式)」の2種類があります。両面テープ式は固定力が強い反面、夏場の高温環境では粘着力が低下しやすく、炎天下での走行中に剥がれるリスクがあります。一般的な両面テープの耐熱温度は60〜80℃程度ですが、直射日光下のヘルメット表面は70℃を超えることも珍しくありません。加えて、一度貼り付けると再利用できず、ヘルメットを元の状態に戻すことも困難です。クリップ式は脱着が簡単で、撮影しないときはマウントごと外せるため、ヘルメットをきれいに保てるメリットがあります。
クリップ式が条件です。猛暑の季節でも安心して使えるのは、クリップ・ストラップタイプのみと考えておくと安全です。
参考:ヘルメットへの両面テープマウントの取り付け方と注意点について詳しく解説されています。
バイクのヘルメットにアクションカメラのマウントを取り付ける方法 | mottofotto
バイク本体にアクションカメラを固定するマウントは、ライダー自身の視点ではなく三人称(外観)映像が撮れるのが特徴です。ヘルメットマウントだけでは変化に乏しい動画になりがちですが、バイク側のカメラと組み合わせることで、視聴者を飽きさせない動画が作れます。
ハンドルバーマウント(クランプマウント)は、バイクのハンドルパイプに取り付けるタイプです。ハンドル径22〜32mm程度に対応した製品が多く、工具なしで装着できる製品も多数あります。雲台(自由雲台)付きのモデルを選ぶと、カメラの角度を360°自由に調整できるのでおすすめです。ただし、バイクのハンドルは振動の影響を受けやすく、手ブレ補正のないカメラでは映像がブレやすい点に注意が必要です。
手ブレ補正が条件です。ハンドルバーマウントを活かすなら、GoPro HERO13 BlackやDJI Osmo Action 5 Proのような電子式手ブレ補正(EIS)搭載モデルを合わせて使いましょう。特に単気筒・Vツインエンジンのバイクは振動が大きく、ゼリー状防振マウントの追加もおすすめです。
ミラーマウントは、バックミラーの取付部(ネジ部)に取り付けるタイプです。ボルト締め固定なので走行中にズレにくく、安定した映像が撮れます。ミラーの台座を利用するため、バイクのボディを傷つける心配がなく、取り外しも比較的容易です。取り付け位置がやや外側になるため、ライダー自身が映り込む三人称視点の映像が自然に撮れます。
クランプマウント(フレームクランプ)は、バイクのフレームやフロントフォーク、リアフレームなど、パイプ状の部位に挟み込んで固定するタイプです。取り付け場所の自由度が高く、工具があれば様々な位置に設置できます。サイドカウルやガソリンタンク付近に設置すれば、スピード感ある低アングルの映像も撮影可能です。ただし、横転時にはカメラがダメージを受けやすいため、転倒のリスクがある場面での使用は注意が必要です。
🏍️ バイク本体マウントの設置場所と映像の特徴まとめ。
| 設置場所 | 視点・映像の特徴 |
|----------|----------------|
| ハンドルバー | フロントアングル、スピード感あり |
| ミラー台座 | 斜め前方、ライダーが映る三人称視点 |
| サイドカウル | 低アングル、地面に近いスピード感 |
| タンク上部 | ハンドル・メーターが映る、操作感ある映像 |
| リアシート | 後方映像、またはライダーの背中からの前方映像 |
これは使えそうです。設置場所を変えるだけで、全く異なる映像が撮れることが分かります。
参考:バイクでのGoProマウント取り付け場所と映像イメージが具体的に解説されています。
【2025年改訂版】バイクでGoProを使用!オススメのマウントと取り付け方 | タビショット
バイクやヘルメット以外にも、ライダーの身体に直接装着するマウントが複数あります。ライダー目線や身体の動きが伝わる映像が撮れるため、走行の躍動感を出したいときに効果的です。ただし、種類によっては走行中の使用に向かないものもあるため、正しく使い分けることが重要です。
チェストハーネス(チェストマウント)は、胸部にハーネスでカメラを固定するタイプです。ライダーの両手とハンドル操作が映り込む映像が撮れるため、バイクを操る臨場感が強く伝わります。GoPro公式の「Chesty(チェスティー)」が代表的な製品で、サードパーティ製も多数あります。体の動きがそのまま映像に反映されるため、コーナーリングや加速シーンの迫力が増します。ライダー装着型の中では走行中でも比較的安定した映像が撮れる、信頼性の高いマウントです。
ネックマウントは、首からカメラをぶら下げる形で使うタイプです。装着が非常に簡単で、釣りやハイキング、観光スポットの散策など静的な撮影に向いています。バイクから降りた後の撮影シーンで活躍します。結論はネックマウントの走行中使用は避けるべきです。走行中はバイクの振動でカメラの支点がズレてしまい、映像が著しくブレます。さらに、万が一の急制動時に首に負担がかかるリスクも指摘されています。バイク走行中はヘルメットマウントに切り替え、降車後にネックマウントを使う「2台持ち」または「クイックリリース切り替え」が最善策です。
バックパック・ショルダーマウントは、リュックサックやバッグのショルダーストラップにクリップで固定するタイプです。主にツーリング途中の徒歩移動中や、仲間との会話シーンなどの撮影に適しています。走行シーンよりも旅の記録的な映像に向いており、ネックマウントより安定感があります。
🎒 ライダー装着型マウント・走行中の使用可否早見表。
| マウント種類 | 走行中の使用 | 降車後の使用 |
|------------|------------|------------|
| チェストハーネス | ✅ 可 | ✅ 可 |
| ネックマウント | ⚠️ 非推奨 | ✅ 可 |
| ショルダークリップ | ❌ 不向き | ✅ 可 |
走行中と降車後で使い分けるのが基本です。
近年、バイクライダーの間で急速に普及しているのが360°アクションカメラ専用のマウントです。GoPro MAX、Insta360 X4・X5などの360°カメラは、通常のアクションカメラとは異なるマウント設計が必要となる場合があり、それに対応した専用マウントも各種登場しています。
360°カメラ専用マウントのもっとも大きな特徴は、自撮り棒(見えない棒)機能との組み合わせです。Insta360シリーズのような360°カメラは、専用の「インビジブルセルフィースティック」を使うと、編集時に棒の部分を映像から消すことができます。これにより、バイクのリアシートや後方フレームに取り付けた自撮り棒の先端にカメラを設置するだけで、まるでドローンで空撮したかのような「浮遊感」ある三人称映像が撮れます。
ハンドルバーやミラー台座に360°カメラを取り付ければ、前後左右すべての映像を一度に記録できます。撮影後の編集で好きなアングルを切り出せるため、「どこに取り付けるか」の重要性が下がるのも360°カメラならではのメリットです。意外ですね。つまり360°カメラはマウント位置のミスを後から修正できるという強みがあります。
ただし、360°カメラ専用マウントは通常のGoProマウント規格と互換性がない場合があります。GoProのフォーク型ツメ接続(GoProマウント規格)に対応した変換アダプターを介することで共用できる製品も多いですが、購入前に必ず対応規格を確認しましょう。価格的にも360°カメラ本体が3万円〜6万円台(Insta360 X4は約6万円前後)と高額であるため、専用マウントにも投資する価値があるかを総合的に判断することをおすすめします。
参考:Insta360の360°カメラをバイクに活用するマウント方法とおすすめモデルについて解説されています。
2025年 バイク乗りに最適なカメラとは?必要性とマウント方法紹介 | Insta360公式ブログ
バイクで使うアクションカメラマウントを選ぶ上で、多くのライダーが見落としているポイントがあります。それが「防振(振動ダンパー)機能」への対応です。バイク本体への固定マウントは映像の安定性に直結するため、この視点を持つだけで映像クオリティが劇的に変わります。
バイクのエンジン振動は、種類によって大きく異なります。特に単気筒エンジン(250cc〜400ccクラスのオフロード車など)やVツインエンジン(ハーレーダビッドソンなど)は振動が強烈で、電子手ブレ補正(EIS)だけでは補正しきれない高周波振動が発生します。この振動が映像に「ゼリー状のうねり(ローリングシャッター歪み)」を引き起こすことがあり、仕上がった動画がひどく見づらくなることがあります。痛いですね。
このリスクに対処できるのが、防振ダンパー内蔵マウントです。ゴムや特殊ゲル素材が内蔵されており、エンジン振動を吸収してカメラへの伝達を抑えます。TELESINやUlanziなどのメーカーから、ハンドルバーマウントと防振機能を一体化した製品が2,000〜5,000円程度で販売されています。
防振マウントと電子手ブレ補正の組み合わせが条件です。この2つを組み合わせることで、走行中でも驚くほど滑らかな映像が記録できます。逆に、どちらか一方だけでは単気筒・V型エンジン車での走行映像には限界があります。
また、クイックリリース機構付きマウントも近年注目されています。これはカメラを数秒で着脱できる仕組みで、走行中はヘルメットに装着し、降車後はネックマウントやハンドルバーマウントにワンタッチで移動できます。GoPro公式の「マグネティックスイベルクリップ」やTELESINのクイックリリースマウントが代表的です。ツーリング中の撮影スタイルを頻繁に切り替えるライダーにとって、非常に使い勝手のよいアイテムです。
🔧 マウント種類と防振対策の組み合わせ推奨表。
| エンジン種類 | 振動レベル | 推奨対策 |
|------------|----------|---------|
| 並列4気筒(CBR、ZX-6Rなど) | 低〜中 | EIS搭載カメラのみでOK |
| 単気筒(KLX、CRFなど) | 高 | EIS+防振ダンパーマウント推奨 |
| Vツイン(ハーレー、V-Stormなど) | 高 | EIS+防振ダンパーマウント必須 |
| 並列2気筒(MT-07、CB650Rなど) | 中 | EIS+防振ダンパーマウント推奨 |
参考:バイクの振動がスマートフォンカメラを故障させる原理と振動ダンパーの効果について解説されています。
バイクの振動でスマートフォンのカメラが故障!? QUAD LOCKで解決 | ケータイWatch

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