

バイクは自分で持ち込めば処分無料です
バイク業界では環境整備事業の一環として、2011年10月から「二輪車リサイクルシステム」が本格稼働しています。これはホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキなど国内メーカーが自主的に構築した制度で、不要になったバイクを適正に処理・再資源化する仕組みです。
このシステムの特徴は、廃車手続き(ナンバー返納)を済ませたうえで、自分で指定場所まで車両を持ち込めば、廃棄そのものは無料で行えるという点です。全国に約170か所の指定引取場所が設置されており、国内で販売されたバイクや原付スクーターが対象となります。
参考)https://www.jarc.or.jp/motorcycle/fee/
つまり無料で処分できるということですね。
ただし、廃棄二輪車取扱店に運搬を依頼する場合は、収集費用や運搬費用が別途必要になります。料金は店舗ごとに異なるため、事前に確認しましょう。実は、この処理費用は新車購入時の希望小売価格に含まれており、実質的には購入者が負担している形です。
参考)「二輪車リサイクルシステム」とは?料金について徹底解説 - …
環境面では、リサイクル現場で重量ベースの97〜98%が再資源化されており(サーマルリサイクルを含む)、資源の有効活用と環境負荷の軽減に貢献しています。バイクは粗大ごみとして回収されないため、このシステムが不法投棄防止にも役立っているわけです。
環境整備事業の一環として、自治体によってはバイク関連の助成金制度が用意されています。代表的なのが東京都の「電動バイクの普及促進事業」です。
参考)電動バイクの普及促進事業
この制度は、側車付二輪自動車及び原動機付自転車から排出される二酸化炭素の削減を図るため、電動バイクを導入する事業者及び個人に対して、その経費の一部を助成するものです。助成を受けるには、初度登録日から申請受付日までの期間が1年以内であること、都内に定置場または使用の本拠の位置を有することなどの条件があります。
参考)https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/re_evbike
これは使えそうです。
ただし注意すべきは、一般的な助成金ではバイクが対象外になるケースが多い点です。たとえば「働き方改革推進支援助成金」では、バイク・オートバイは自転車に分類され、「通常の事業活動に伴う経費」に該当し、支給対象外となります。原動機付き自転車(125cc以下)や軽二輪自動車(126cc〜250cc以下)は検査証が発行されず、乗用自動車等の範囲に含まれないためです。
参考)働き方改革推進支援助成金 バイク、オートバイは、自転車に分…
助成金申請では、対象条件を必ず確認することが基本です。
地域の環境整備に関する補助金もあります。たとえば、鳴門市の「サイクリスト受入環境整備補助金」では、レンタサイクル拠点整備事業に補助対象経費の2分の1以内、1事業者につき100万円を上限として補助されます。ただし、こちらは自転車向けの事業であり、バイクは対象外です。
バイク業界の環境整備事業では、排ガス規制の強化が進んでいます。1997年に採択された京都議定書により、日本は2012年までに温室効果ガスを大幅に削減する目標を設定し、二輪車分野にも間接的に影響が及びました。
参考)バイクの排ガス規制が強化された理由や変化とは?規制後の選び方…
2022年11月には「令和2年排出ガス規制」が施行され、世界で最も厳しい排出ガス規制といわれるヨーロッパの「EURO5」と同等の基準が導入されました。この規制では、一酸化炭素や炭化水素、窒素酸化物の排出量の大幅削減が求められています。
参考)https://www.goobike.com/magazine/ride/rule/29/
厳しいところですね。
また、総排気量が50cc以下、かつ最高速度が50km/h以下の原動機付自転車を除く二輪車に、OBDⅡ(車載式故障診断装置)の導入が義務化されました。50cc以下の原付バイクについては2025年10月末までという猶予期間が設けられていますが、OBDⅡを搭載すると車体価格が高額になることが懸念されています。
環境対策の観点では、バイクは車体占有スペースが小さいため、交通を円滑にし、渋滞の緩和へ大きな役割を担うことが期待されています。機動力が高く狭い場所にも侵入可能なため、災害時の救援活動や被災地支援のボランティアにも活用されています。
参考)バイクで、低炭素社会へ。 一般社団法人日本二輪車普及安全協会…
バイク業界では、整備技術向上への取り組みによるバイクのライフサイクルの延長、レンタルバイクサービスの拡大による廃棄物発生の抑制など、多様な環境マネジメント活動を行っています。整備士による質の高いメンテナンスを定期的に受けられるサービスや、長期保証を充実させることで、バイクのライフサイクルを延ばし、廃棄時に発生するCO2削減に貢献しています。
日本二輪車普及安全協会の公式サイトでは、バイクの日常点検・定期点検についての詳しい情報が掲載されています。安全確保と環境への配慮から、定期点検はユーザーの義務となっているため、このページで確認しておくと安心です。
参考)バイク (二輪車)の 日常点検 ・ 定期点検 について(メン…
環境整備事業において、バイクの不法投棄は極めて深刻な問題です。不法投棄をした場合、1000万円以下の罰金刑または5年以下の懲役刑が課されるおそれがあります。
参考)不法投棄は犯罪|バレて逮捕される確率は?罰則や罰金についても…
通常の不法投棄の場合、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第14号」に違反することになり、5年以下の懲役/1000万円以下の罰金または併科が設けられています。さらに、不法投棄を目的として廃棄物の収集や運搬を行なった場合、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第26条第6項」により、3年以下の懲役/300万円以下の罰金または併科の罰則が設けられています。
痛いですね。
廃棄物を道路に投棄し交通に支障を及ぼすおそれを生じさせた場合は道路法に反することもあり、この場合での罰則は1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金です。「ちょっとばれないように捨てただけ」と思うかもしれませんが、不法投棄には意外と重い罰則が設けられています。
バイクの不法投棄は、土壌汚染や生態系への悪影響を引き起こす深刻な問題です。メーカーや輸入事業者は二輪車リサイクルシステムを構築し、引取・解体・再資源化までを責任を持って行っています。自治体も回収拠点の案内や適正処理の啓発活動を行い、市民への周知を強化しています。
不法投棄を避けるため、必ず二輪車リサイクル制度を利用しましょう。
私有地に放置されたバイクの処分にも注意が必要です。私有地内に置かれたバイクは不法侵入扱いになるため、行政は介入できず、土地の所有者が対応する必要があります。警告文を貼り、通常は7〜14日程度の撤去猶予期間を設け、警告文の貼付日・撤去前後の状況・車体の状態を写真に残しておくと、トラブル時の証拠になります。
参考)私有地内の放置バイク・スクーターを処分の方法と撤去|川崎市の…
環境整備事業の視点から、バイクの適切な保管と整備も重要な要素です。屋内型のバイク保管サービスでは、定期点検やエンジン始動チェックを行うことで、いつでも走れる状態を維持できる環境を提供しています。
参考)旧車も安心!整備・点検込みのバイク保管サービス! - CAM…
特に旧車を所有している場合、長期間放置すると劣化が進み、結果的に廃棄せざるを得なくなるケースがあります。整備・点検込みの保管サービスを利用することで、バイクのライフサイクルを延ばし、環境負荷を低減することができます。
いいことですね。
バイクの整備を行う場合、国で定められた基準によってバイクを点検し、皆様が安心して乗れるように必要な整備をしてくれる「認証工場」や「指定工場」の存在も重要です。これらの工場は、国で定められた基準によってバイクを点検し、安全性を保証してくれます。
参考)https://www.goobike.com/koujyou/index.html
バイク屋を開業する場合、国家資格である「自動車整備士」(二輪)の資格保有者がいることが望ましいとされています。資格がなくても開業は可能ですが、整備の質を担保するためには資格保有者の存在が重要です。
参考)バイク屋を開業するには?バイク屋の業務形態や開業の流れを解説…
定期点検は義務です。
環境への配慮という観点では、日常点検・定期点検はユーザーの義務となっています。自分で点検整備できない場合は、整備工場に依頼して行うこともできます。適切なメンテナンスにより、排ガスの増加を防ぎ、環境負荷を最小限に抑えることができます。
バイク業界全体では、乗らなくなったバイクを買い取り、再利用できるよう整備を行い、安心安全で高品質な車両をユーザーに還流させることで、バイクのライフサイクルを延ばし環境負荷低減に努めています。物流拠点での配送トラックを低燃費車両への入れ替え、LED照明の導入および電動モビリティの取扱いにより、環境改善に貢献しています。