カルド PACKTALKのバイク向けインカムを徹底解説

カルド PACKTALKのバイク向けインカムを徹底解説

カルド PACKTALKのバイク用インカムを徹底解説

カルドのPACKTALKシリーズを選ぶ前に、他社インカムを1台しか同時接続できないことを知らないと、仲間との大人数ツーリングで孤立してしまいます。


📋 この記事の3つのポイント
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世界シェアNo.1の実力

カルドは2003年創業のイスラエル発ブランド。世界100以上の国で年間100万台以上を販売し、独自のDMCメッシュ通信でバイク用インカム市場をリードしています。

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DMCで最大15人・8kmをカバー

PACKTALKシリーズはDMCメッシュ通信により、最大15人・グループ全体8000mの通信が可能。従来のBluetoothインカムの「順番待ち」「途切れ」問題を根本から解決します。

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モデル選びが最重要

PRO・EDGE・NEOの3モデルで価格差・機能差が大きく異なります。自分の用途に合ったモデルを選ばないと、数万円単位で損をする可能性があります。


カルド PACKTALKとは?バイク用インカムの世界標準


カルド(Cardo)は、イスラエルに本社を置くテクノロジー企業「Cardo Systems」が展開するバイク用インカムブランドです。2003年の創業以来、業界のパイオニアとして革新的な製品を発表し続けており、現在は世界100以上の国で年間100万台以上を販売しています。


日本国内ではB-COMが広く使われているイメージがありますが、実はグローバル市場ではカルドが主流です。これは意外な事実ですね。国内のシェアがガラパゴス的に偏っているだけで、世界基準で見ればカルドの技術力と普及率は圧倒的なのです。


PACKTALKシリーズはその中でも「メッシュ通信(DMC)」を搭載したハイエンド〜ミドルラインナップです。現行モデルのラインナップは大きく3種類に分かれます。




























モデル名 定価(USD) 主な特徴 保証期間
PACKTALK PRO $459.95(約7万9,800円) 衝撃検知・オートON/OFF・JBL 45mmスピーカー 3年
PACKTALK EDGE $399.95(約6万6,800円) マグネット式マウント・JBL 40mmスピーカー 3年
PACKTALK NEO $329.95(約5万2,800円) コアなDMC機能を低価格で・充電しながら使用不可 2年


この3モデルはいずれも最大15人・最大通信距離1600m(グループ全体で8000m)のDMCメッシュ通信を搭載しています。価格差がそのまま付加機能の差として現れる構成です。つまり「何が必要か」から逆算してモデルを選ぶのが基本です。


日本国内での購入は、正規輸入販売代理店の株式会社アーキサイトを通じてAmazon・楽天市場などで購入できます。また、カルドの公式サイト(cardosystems.com)から直接購入すると割引コードを使える場合があり、約57,000円前後で購入できるケースも報告されています。


参考:カルド公式の正規代理店・アーキサイトによるPACKTALK EDGE製品ページ
https://archisite.co.jp/products/cardo/packtalk-edge/


カルド PACKTALK最大の特徴・DMCメッシュ通信の仕組み

カルドPACKTALKシリーズを語る上で外せないのが、独自技術「DMC(ダイナミックメッシュコミュニケーション)」です。これが原則です。


一般的なBluetoothインカムは、1対1または数珠つなぎの「チェーン型」接続です。先頭と末尾のライダーが直接通信できないため、グループが縦に長く伸びると途切れやすくなります。さらに誰かがグループから外れると、そこで通信が分断されてしまうという弱点がありました。


DMCはまったく異なる考え方です。グループ内の全端末が「網目(メッシュ)状」に繋がるため、誰か1人が離脱・接続切れになっても、残りのメンバーは自動的に経路を再構築して通信を継続します。これを別の言葉で表すなら、ライダー全員が「中継基地」になる構造です。


📌 DMCの具体的な性能数値をまとめると次のとおりです。



  • 🔗 最大接続人数:15人(自分を含む)

  • 📏 ユニット間の最大通信距離:1,600m(約16倍の開きがある信号機間隔・交差点8個分に相当)

  • 🗺️ グループ全体の最大通信距離:8,000m(約8km、東京の山手線の外径とほぼ同等)

  • ⏱️ 接続開始の操作:インターコムボタンを全員が5秒長押しするだけ

  • 🔄 自動再接続:距離が開いて切れても圏内に戻ると自動復帰


大人数のマスツーリングで従来インカムを使ったことがある方なら、「先頭とつながらない」「途中で脱落すると再ペアリングのために止まらないといけない」というストレスを経験しているはずです。DMCはその悩みをほぼ根本から解決してくれます。これは使えそうです。


ただし一点だけ注意が必要な制限があります。DMCに参加できるのはカルドのDMC対応機同士に限られます。友人がB-COMやSENA等の他社インカムを使っている場合、DMCのメッシュには加わることができません。他社インカムとの接続はBluetooth(ユニバーサル接続)1台のみが上限です。


つまり混在グループでは「カルド同士はDMCでサクサク繋がるが、他社インカムのメンバーだけ別扱い」という状況になります。グループ全員がカルドPACKTALKを使うことがDMCのメリットを最大化する条件です。


参考:カルド サポートページ「よくある質問」(他社インカムとの接続制限について公式に解説)
https://archisite.co.jp/support/cardo/


カルド PACKTALKのJBLサウンドとノイズキャンセル機能の実力

カルドPACKTALKシリーズが「インカムとして異次元の音質」と評される大きな理由が、世界的オーディオブランド「JBL」との共同開発スピーカーです。


一般的なバイク用インカムのスピーカーは、スマートフォン用の汎用パーツを流用したものが少なくありません。しかしカルドはJBLと組み、「風切り音・エンジン音・道路ノイズ・ヘルメット形状」という4つのバイク固有の条件を考慮した専用サウンドプロファイルを作り上げました。直径40mm(PROは45mm)のスピーカーユニットが生み出す音は、ヘルメット内でコンサート会場のような音場を再現すると実際のユーザーから好評です。


実用上のメリットはサウンドだけではありません。本体内蔵マイクが周囲の騒音・風切り音を常時検知し、スピーカー音量とマイク感度を自動調整する機能があります。高速道路やトンネルでは自動的に音量が上がり、信号待ちでは元に戻ります。手動で調整するストレスがありません。


さらに走行中の通話品質という観点でも、カルド独自の処理でノイズを低減した「ライブインターコム」機能を搭載しています。距離が離れて接続が切れても、圏内に入れば自動再接続されます。この自動再接続は他社インカムとの接続時にも機能しますが、その場合は自分側から通話を開始する必要があります。


📣 音質に関係するスペックを整理すると。



  • 🎵 スピーカー:JBL共同開発(EDGE/NEO:直径40mm、PRO:直径45mm)

  • 🔇 自動音量調整:周囲のノイズレベルに連動して自動アップ/ダウン

  • 📻 FMラジオ:76〜108MHz対応、6局プリセット、スピーカーケーブルがアンテナ代わりに機能

  • 🎶 ミュージック&トーク:スマホの音楽を流しながらインカム通話が同時にできる

  • 🔊 ミュージックシェア:自分が聞いている音楽を相手と共有できる


FMラジオに関しては、スピーカーケーブル自体がアンテナとして機能する設計のため、ヘルメット内への取り付け方で受信感度が変わります。頭頂部を沿わせるようにセットすると感度が上がる、というのはあまり知られていない小技です。


バッテリーは最大13時間の連続通話が可能で、急速充電(20分充電で最大2時間通話)にも対応しています。ただしPACKTALK NEOは充電しながらの使用に非対応なので、長距離ツーリングでモバイルバッテリー接続しながら使いたい場合はEDGEまたはPROが条件です。


カルド PACKTALKのヘルメット取り付け方法と操作性

インカムを初めて導入するライダーが意外と悩むのが「ヘルメットへの取り付け」です。フルフェイスジェットヘルメット・ハーフヘルメットで取り付け方法や必要なパーツが異なるため、購入前に確認しておくことが損を防ぐ鍵になります。


PACKTALKシリーズには2種類のクランプが付属しています。「挟み込みクランプ」はヘルメットのフチに差し込む方式で、「貼り付けクランプ」は両面テープで固定する方式です。貼り付けクランプはフチの厚みが5mm以上ある場合に使用します。


⚠️ ハーフヘルメットのライダーや、付属のアームマイクの長さが足りないケースでは、別売りの「PACKTALK PRO/EDGE – Half Helmet Kit」が必要です。これは購入時に確認しておくべき点です。


PACKTALK EDGEに搭載された「エアーマウント(マグネット式マウント)」は、装着操作を劇的に変えた機能です。本体をマウントに近づけるだけでマグネットが吸い付き、ワンタッチで装着が完了します。従来の「ネジやクリップを外して、ケーブルを抜いて」という手間が不要になりました。


このマグネット方式のメリットは単なる利便性にとどまりません。実用上の恩恵として以下の3点が挙げられます。



  • ☕ 休憩中はインカムだけ外してポケットに入れられるため、駐車中の盗難リスクを下げられる

  • 🔋 ヘルメットごとUSBに繋ぐ必要がなく、どこでもコンパクトに充電できる

  • 🪖 複数のヘルメットに土台(クレードル)をセットしておけば、1台のインカムを使いまわせる


3つ目の「インカムの使いまわし」は、特に複数ヘルメットを持つライダーにとって見逃せないポイントです。「2nd Helmet Kit」(別売り、スピーカー+クレードルのセット)を各ヘルメットに装着しておけば、インカム本体は1台で複数のヘルメットに対応できます。2台目のインカムを買わずに済む分、実質的なコストを大きく抑えられます。


なお、PACKTALK NEOはエアーマウント(マグネット式)に非対応で、充電時にコネクターケーブルの抜き差しが必要です。この点はEDGEとNEOの大きな使い勝手の差になります。EDGEの方が断然便利ですね。


参考:カルド正規代理店アーキサイトによるヘルメット取り付けガイド(PDF)
https://archisite.co.jp/wp-content/uploads/2023/08/CARDO-INSTALLATION-GUIDE-PACKTALK_EDGE_Scroll.pdf


カルド PACKTALKのアプリ連携とボイスコマンドの活用法

カルドPACKTALKシリーズには「カルドコネクト」というスマートフォンアプリが用意されています。対応OSはiOS 15.0以降・Android OS 9以降で、日本語表示にも対応しています。


アプリでできることは多岐にわたります。本体のファームウェアをワイヤレスでアップデートできる点が特に重要で、カルドは定期的にアップデートを提供しています。購入後も機能追加・改善が続くため、買い換えなくても長期間「最新状態」を維持できます。


🎛️ カルドコネクトアプリの主な機能。



  • 📲 ファームウェアのOTA(無線)アップデート

  • 📻 FMラジオのプリセット局(6局まで)の設定

  • 📞 短縮ダイヤル(4件まで)の登録

  • ⚙️ 各種動作設定のカスタマイズ

  • 🔊 イコライザー(音質調整)


走行中の操作を支えるのが「ヘイ、カルド」で始まるボイスコマンドです。対応している音声操作には、音量調整・マイクミュート・ラジオ/音楽の切り替え・Siri/OK Googleの起動などがあります。


走行中に手元のボタンを探してグローブ越しに操作するより、声で操作できる方が安全性も高まります。特に「ヘイ、カルド ボリュームアップ」「ヘイ、カルド 応答」のような基本コマンドは、慣れると手放せなくなると実際のユーザーも述べています。


一点覚えておきたいのは、ボイスコマンドは日本語にも対応しているという事実です。英語が苦手なライダーでも問題なく使えます。これは意外ですね。対応言語には日本語・英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・イタリア語の7言語が含まれています。


カルドコネクトアプリはスマホと連携することで、インカムの電源を入れるだけで自動的にBluetooth接続が確立します。一度ペアリングしてしまえば、コンビニに寄って外出している間もスマホとの接続が切れずに保たれるケースも多く、再接続のストレスを感じにくい設計になっています。


アプリのボイスコマンド一覧はカルドの公式資料にも掲載されています。


参考:カルドコネクト ボイスコマンド一覧(PDFドキュメント)
https://archisite.co.jp/wp-content/uploads/2023/09/Cardo-voice-command.pdf


カルド PACKTALK PRO・EDGE・NEOの選び方と価格帯まとめ

PACKTALKシリーズ3モデルの選び方は、「何をどこまで求めるか」で変わります。結論は「用途×予算×仲間の状況」の3軸で判断することです。


まず最上位のPACKTALK PRO(約7万9,800円)は、2024年10月に登場したフラッグシップモデルです。最大の差別化ポイントは「衝撃検知機能」と「オートON/OFF機能」の搭載です。転倒などの衝撃を検知すると、あらかじめ登録した緊急連絡先に通知を送る仕組みで、ソロツーリングが多いライダーにとって安心感が大きく違います。スピーカーも45mmとEDGE/NEOの40mmより大きく、音の迫力が増しています。


PACKTALK EDGE(約6万6,800円)は、PROに次ぐポジションのモデルです。マグネット式マウント(エアーマウント)・充電しながら使用可能・3年保証という3点が、NEOとの主要な差異です。マスツーリングで頻繁に使う場合や、複数ヘルメットを使いまわしたい場合はEDGEが最適な選択肢です。


PACKTALK NEO(約5万2,800円)は、DMCメッシュ通信・JBLサウンド・ボイスコマンドというカルドのコア機能を体験しながら、予算を抑えたいライダー向けです。ただし、エアーマウント非対応・充電しながら使用不可・保証が2年(EDGEは3年)という制約があります。


📊 3モデルの主な違いを整理します。









































比較項目 PRO EDGE NEO
衝撃検知・緊急通知 ✅ あり ❌ なし
マグネット式マウント ✅ あり ❌ なし
充電しながら使用 ✅ 対応 ❌ 非対応
スピーカーサイズ JBL 45mm JBL 40mm
保証期間 3年 2年
実勢価格(目安) 約7万9,800円 約6万6,800円 約5万2,800円


価格差を見ると、PROとEDGEで約1万3,000円の差があります。「衝撃検知が必要かどうか」がこの差を正当化するかどうかの判断ポイントです。ソロ派にはPRO、グループツーリング派にはEDGEという使い分けが一つの目安になります。


なお、カルドは本体の修理非対応(修理ができない構造のため交換対応)という設計思想です。3年保証内に不具合が発生した場合は新品交換となります。EDGEとPROで保証期間が3年確保されている点は、高額商品ゆえ安心材料の一つです。


参考:各モデルの詳細なスペック比較はカルド日本公式サイトで確認できます
https://archisite.co.jp/products/cardo/




Cardo カルド バイク インカム SPIRIT HD 1-2人用 国内正規品 SPRT0002