

胸部プロテクターを着けないと、事故時の死因が頭部より高くなります。
「前にチェックしたから大丈夫」という感覚は、バイクのソロツーリングでは危険な思い込みになりがちです。出発前点検は、毎回必ず行う習慣にすることが基本です。
バイク乗りが点検で使う合言葉「ブタと燃料」は、ブレーキ・タイヤ・灯火類・燃料の頭文字をつないだものです。この4項目を順番に確認するだけで、出先でのトラブルリスクを大きく減らせます。
✅ 点検チェックリスト(ブタと燃料)
| 項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 🔴 ブレーキ | 効き具合・異音・フルードの残量 |
| ⚫ タイヤ | 空気圧・溝の深さ・ひび割れの有無 |
| 💡 灯火類 | ヘッドライト・ウインカー・ブレーキランプの点灯確認 |
| ⛽ 燃料 | タンクキャップを開けて目視確認 |
タイヤの空気圧は、バイクのチェーンガードに貼られたシールに規定値が記載されています。見た目では判断しにくいため、エアゲージを使って数値で確認するのが正確です。規定値を外れると、コーナーでのハンドリングが乱れたり、グリップ力が落ちたりするため、安全性に直結します。
灯火類の確認を怠ると、整備不良として交通違反になる場合があります。これは知らないと損するポイントです。ヘッドライトのロービーム・ハイビームの両方、ウインカーの前後左右、ブレーキランプを必ず作動させてください。
ガソリンは、タンクが半分を切っていなくても出発前に満タンにしておくのが安心です。山道や地方のルートでは、スタンドの間隔が50km以上あくこともあります。「まだ走れる」と思っていたらガス欠、というトラブルはソロでは深刻になります。残量が少ないまま走り出すのは避けましょう。
また、自賠責保険の有効期限も出発前に確認してください。期限切れのまま走ると無保険状態になり、事故の際に莫大な賠償リスクを負うことになります。保険証書はスマートフォンで撮影しておくと確認が楽です。
【デイトナWEBマガジン】出発前点検の詳細手順と各箇所のチェックポイント
ヘルメットは当然被っていても、胸部プロテクターは「わざわざ着けるほどでも」と思っているライダーは多いのではないでしょうか。その認識が、実は命取りになりかねません。
警視庁の調査によると、胸部プロテクターの着用率は2025年時点でわずか約9.9%です。10人に1人も着けていないという現実があります。
一方、バイク死亡事故での損傷部位のデータを見ると、胸部と腹部を合わせた致死率は53.5%と頭部(35.7%)を上回っています。つまり「頭を守ればいい」という発想では不十分なのです。
胸部プロテクターの着用率が低い理由としてよく挙げられるのは、「値段が高い」「装着が面倒」「動きにくい」といったものです。しかし近年はバイクジャケットに内蔵されているタイプや、インナーウェアとして着られる薄型タイプも多く販売されています。価格帯も5,000円前後から入手できるものがあります。
また、ヘルメットのあごひもについても注意が必要です。都内の二輪車死亡事故のうち、約27.5%がヘルメットが脱落した状態で発見されているというデータがあります。ヘルメットを被っていても、あごひもがゆるければ意味をなしません。走り出す前に必ず締め直す癖をつけることが大切です。
胸部プロテクターが必要な理由の整理:
- 🏥 死亡事故の致命傷は頭部よりも胸腹部が多い(53.5%)
- 👕 着用率はわずか9.9%で、ほとんどのライダーが無防備
- 💰 5,000円〜で入手できる薄型・内蔵タイプが普及している
安全装備は保険と同じ考え方です。使わないで済むのが一番ですが、いざというときに着けているかどうかで生死が分かれることがあります。
【チューリッヒ保険】警察庁統計をもとにしたバイク事故の致死率と損傷部位の詳細データ
「まだ走れる」という感覚を信じすぎると、脱水や疲労が知らないうちに積み重なります。体が悲鳴を上げてからでは遅いことが多いのです。
休憩の目安は1〜2時間に1回、15分程度が基本です。これは走行時の集中力の低下タイミングと一致しています。「疲れてから休む」のではなく、「疲れる前に休む」が正しい考え方です。
夏のツーリングで特に注意したいのが脱水症状です。走行風があるため汗が蒸発しやすく、実際にどれだけ発汗しているかを感覚で把握しにくい状態になっています。喉が渇いたと感じた時点で、すでに体内の水分は1〜2%失われているとされています。これは体重60kgのライダーなら600ml〜1,200ml相当です。喉の渇きを感じる前に補給するのが原則です。
✅ 体調管理のポイント一覧
| 季節・状況 | 休憩タイミング | 水分補給の目安 |
|---|---|---|
| 🌞 夏・炎天下 | 1時間ごと | 500ml/1時間 |
| 🌤️ 春秋・通常走行 | 1〜2時間ごと | 適宜(喉の渇きを待たない) |
| 🌧️ 悪天候・強風 | 感じたらすぐ | 体温低下後は特に注意 |
気温が体感温度に与える影響も見落としがちです。時速60kmで走行すると、体感温度は実際の気温より約10〜15℃低くなります。晴れた日でも山間部では急に冷える場面があるため、薄手のウィンドブレーカーやレインウェアを1枚バッグに入れておくだけで、体温低下によるトラブルを防げます。
また、出発前夜の睡眠不足も重大なリスク要因です。睡眠不足の状態での運転は反応速度が著しく低下します。「数時間しか寝ていないが出発しよう」という判断は避けましょう。これが条件です。
【Honda GO バイクレンタル】ライダーの熱中症の初期症状と走行中に気づきにくい理由の解説
ソロツーリングで万が一の事故が起きたとき、あなたが意識を失っていたら、誰があなたの家族に連絡するのでしょうか。自分だけで走るということは、誰も助けてくれない状況と隣り合わせです。
事故で意識を失った場合、救急隊員はあなたの名前も、連絡先も、基礎疾患も知りません。この状況をカバーするのが「エマージェンシーカード(緊急連絡先カード)」です。ヘルメットや財布の中に入れておくだけで、緊急時に救急隊員や周囲の人が家族に連絡を取れるようになります。
エマージェンシーカードに記載しておきたい情報は以下の通りです。
- 📋 氏名・住所・生年月日
- 📞 家族・緊急連絡先(2名以上)
- 🏥 血液型・既往症・常用薬
- 🚑 加入している保険会社名と証券番号
出発前に行き先と帰宅予定時刻を家族や友人に伝えておくことも欠かせません。伝えていれば「帰宅予定を大幅に過ぎても連絡がない」という状況が、異常の気づきになります。LINE等で簡単なルートをシェアしておくだけで、捜索が早まる可能性があります。
また、JAF(日本自動車連盟)は二輪車のロードサービスにも対応しています。年会費は個人4,000円程度で、ガス欠・パンク・バッテリー上がりなどに対応してもらえます。ソロツーリングではトラブルをひとりで解決しなければならない場面も出てくるため、入会しておくと心強い選択肢になります。
ロードサービス費用は、加入していない場合に突発的に依頼すると1件あたり数万円かかることもあります。備えておくのが賢明です。
【MotoInfo(日本自動車工業会)】エマージェンシーカードの概要と活用方法の案内
「ちょっと食事に入るだけだから」と思ってノーロックで停めたすきに、バイクが消えてしまうケースは実際に起きています。ソロツーリング中の盗難は、帰宅手段を一瞬で失う深刻な事態です。
警察庁のデータによると、二輪車の盗難件数は2024年に1万1,641件と近年増加に転じています。2022年は7,913件でしたが、わずか2年で約1.5倍に増加しています。しかも盗難された車両の検挙率は約18%に過ぎず、戻ってくる確率は非常に低い状況です。
ツーリング先の駐車は「旅先だから大丈夫」ではありません。観光地の駐車場も狙われます。むしろ、自宅から離れた場所でライダーがその場を長時間離れることが予測できる環境は、窃盗犯にとって好都合です。
盗難防止で最も有効なのは、複数のロックを組み合わせることです。ハンドルロック(標準装備)だけでは1〜2分で解除されてしまいます。U字ロックやチェーンロックを地面のガードレールや固定物に通してアース(地球)ロックすると、バイクを持ち上げての持ち去りを防げます。
✅ 盗難対策の組み合わせ例
| レベル | 対策内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 基本 | ハンドルロック+バイクカバー | 2,000〜5,000円 |
| 標準 | ディスクロック or U字ロック追加 | +3,000〜8,000円 |
| 強化 | チェーンロックでアースロック | +5,000〜15,000円 |
| 最強 | GPS追跡デバイス(AlterLockなど)追加 | +月額数百円〜 |
バイクカバーも意外と効果があります。車種が特定されにくくなるため、ターゲットにされにくくなります。対策が多いほど犯行の手間が増えるため、諦めさせることが盗難防止の本質です。
【チューリッヒ保険】バイク盗難件数の統計データとロックの種類別の効果比較

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