

溝があっても3年経ったタイヤは交換しないと転倒します
バイクのタイヤの摩耗には、正常な摩耗と異常な摩耗の2つがあります。正常な摩耗は、走行距離や使用状況に応じてトレッド面全体がなめらかに減っていく状態です。一方、異常な摩耗は片側だけが極端に減ったり、不規則なパターンで摩耗する状態を指します。
異常摩耗は大きく分けて10種類以上存在します。代表的なものとして、中央摩耗、両肩摩耗、肩落ち摩耗、波状摩耗、皿状摩耗、のこぎり歯状摩耗などがあります。
中央摩耗は空気圧が高すぎる場合に起こります。タイヤの中央部分だけが路面と接触しやすくなり、そこだけが早く減るのです。街乗り中心で直進走行が多いライダーも、タイヤの中央部分に荷重が集中するため中央摩耗が進みやすくなります。
両肩摩耗は逆に空気圧が低い場合に発生します。タイヤの中心部分がつぶれて地面と接触しにくくなり、両側の摩耗が激しくなります。この状態を放置すると走行中の負荷が一定ではなくなり、さらに偏ってすり減りやすくなります。
波状摩耗はホイールのアンバランスやベアリングの消耗、アライメント不良が原因です。タイヤのトレッド部に波状の摩耗が生じている状態で、整備工場での点検によって解消できます。バイクの場合は波打つような偏摩耗が度々みられるので注意が必要ですね。
参考)https://www.haisya110.com/blog/2023/03/27/2565
バイクのタイヤの寿命は走行距離だけでは判断できません。製造年月から3~5年が経過すると、溝が残っていてもゴムが硬くなってグリップ力が低下します。多くのタイヤメーカーがこの期間を寿命と設定しているため、製造から3~5年が経過したら交換のタイミングです。
参考)https://www.goobike.com/magazine/maintenance/maintenance/338/
走行距離で考えた場合、一般的には10,000~20,000kmが交換の目安といわれています。しかし使用用途や走り方によって異なり、大排気量車や重量の重いバイクは加速時の摩擦が増すため、顕著にタイヤの寿命を縮めます。
驚くべきことに、タイヤのゴム質は空気中のオゾンで内部まで破壊される率が高いという宿命を負っています。走行距離や残っている溝の深さに関わらず、経年劣化は確実に進行するのです。
参考)タイヤが減ると滑りやすい原理を知って、新品への交換タイミング…
紫外線、オゾン、熱、油などが劣化の要因となります。特に直射日光や雨、熱源、電気火花の出る装置や海辺などオゾンの発生しやすい環境は避けるべきです。1~2年しか使用していないのに、タイヤにひび割れが見られる場合、これは『オゾンクラック』と呼ばれる現象です。
たとえ新しいタイヤでも、オゾンや紫外線が強い環境で保管していたり、外部からの強い衝撃を受けた部分があると、表面に傷がつきます。その小さな傷から劣化が進行し、最終的にはオゾンクラックが発生します。つまり保管環境が寿命を大きく左右するということですね。
スリップサインは、ホイール横のタイヤ側面にある「三角マーク」を指します。三角マークはタイヤ溝内にある突起の位置を表しており、タイヤの摩耗によって突起が溝の高さと同じになると交換するタイミングです。
バイク用タイヤの場合、溝の深さが0.8mmになるとスリップサインが露出します。この状態になると雨天時の排水性能が低下し、ハイドロプレーニング現象が発生しやすくなります。
運転の危険性が高まるのです。
スリップサインの確認方法は以下の手順です。まずサイドウォールの三角印(△)を見つけ、スリップサインの位置を把握します。同じタイヤに複数の△が刻印されており、一か所でも露出していたら交換が必要です。摩耗が進むと、△の延長線上の溝が途切れるようになっています。
もし特定の場所にだけスリップサインが現れている場合は、偏摩耗を起こしている可能性があります。タイヤの空気圧不足やアライメント不良などが原因として考えられるので、早めの点検が必要です。0.8mmまで減る前に交換するのが原則です。
タイヤの空気圧は摩耗特性に大きな影響を与えます。バイクのタイヤの空気圧は、メーカーが定めている「指定空気圧」を参考にすることが重要です。一般的には150~300kPa(キロパスカル)の範囲で空気圧が定められています。
空気圧が規定値より低すぎても、高すぎても危険です。空気圧が低い場合はトレッドのショルダー部の摩耗が早く進行しますし、高いとトレッドセンター部の摩耗進行が早くなり、いずれも異常摩耗を起こしやすくなります。
興味深いことに、適切な空気圧管理をすると、タイヤの摩耗も均一になり、タイヤ寿命が約15%延びるという副次的効果があります。実験では、適切な空気圧管理をした車両グループは1ヶ月で平均3,200円の燃料費削減に成功しました。
空気圧を規定値から0.1kgf/cm²高くすれば、0.2~0.5km/リッター程度の燃費の向上が見込めます。これは単純にタイヤのパンパン度が増して転がり抵抗が減るからです。ただし高くしすぎると乗り心地が悪くなってタイヤが傷みやすくなる弊害が顕著となるため、+0.1kgf/cm²以上にすることはおすすめしません。
参考)https://kakakumag.com/houseware/?id=9977
積載時は後輪のみメーカー推奨値+0.2~0.4kg/cm²に調整するとよいでしょう。この調整により、タイヤの接地面積が最適化され、転がり抵抗が減少します。その結果、燃費が5~10%向上するケースも珍しくありません。特に高速道路での長距離走行時には顕著な差が出ますね。
バイクタイヤの減り方には、ライディングスキルや走行スタイルが反映されます。フロントタイヤとリアタイヤでは、役割や構造、荷重のかかり方が異なるため、減り方も違ってきます。
フロントタイヤの摩耗は、急ブレーキや頻繁なブレーキ操作が多いと早く進みます。ブレーキング中はタイヤにかかる負荷が増して摩擦が強まるため、減りやすくなるのです。急ブレーキは、タイヤの摩耗を促進するだけでなく、スリップや転倒のリスクを高めます。
リアタイヤの摩耗は急加速と深く関係しています。大排気量車や重量の重いバイクは加速時の摩擦が増し、顕著にタイヤの寿命を縮めます。リアタイヤの摩耗が早いライダーは、アクセルを大きく開ける癖があるかもしれません。急加速はタイヤの温度を上昇させ、摩耗を促進する要因となります。
コーナリング時のタイヤ摩耗は、あなたの体重移動や目線の使い方、バイクの傾け方など、様々な要素を反映しています。摩耗パターンとコーナリングの癖には密接な関係があります。
街乗り中心で耐摩耗性を重視する場合は、耐摩耗性とグリップ力が重要です。特に、低速でもしっかりとしたグリップを提供し、安定した走行をサポートするタイヤが求められます。また、雨天時の走行も多いため、ウェット性能に優れたタイヤを選ぶことが推奨されます。
摩耗パターンを定期的にチェックすることで、自分のライディングスタイルの癖を発見できます。正常な摩耗とは違う減り方をしていたら、それは運転技術を見直すチャンスですね。
バイクタイヤの減り方から読み解く上手い人の走り方のポイント - 2りんかんライダース・アカデミー
タイヤのグリップ性能と摩耗特性は、気温によって大きく変化します。極端な低温にさらされたタイヤはグリップ性能を失います。一方、限度を超えた高温状態になると、ゴムは溶けてペースト状になり、この限度を"リバージョンポイント"と呼びます。
タイヤの温度がこの閾値を超えると、タイヤの性能は低下します。ハイグリップな性能を安心して使えるのは、気温がおよそ20℃を超える条件下です。東京の平均気温をチェックすると、5月から10月までの5ヶ月間だけがこの条件に該当します。
ゴムは暖まると柔軟性が高まり、路面をグリップしやすくなります。ただちょっとでも冷たい路面に触れると瞬く間にその柔らかさを失います。冬場のタイヤ性能は思っているより低いということですね。
この温度変化による性能の違いを理解していないと、同じ走り方でも季節によって摩耗の進み方が変わってきます。夏場はタイヤが高温になりやすく摩耗が早く進む一方、冬場は硬化してグリップ力が低下します。
気温に応じた走り方を意識することで、摩耗を抑えながら安全性も確保できます。特に冬場の冷えた路面では、急ブレーキや急加速を控えることが重要です。タイヤが本来の性能を発揮できる温度帯を意識した運転を心がけましょう。
モーターサイクル用タイヤの温度と損傷の関係 - ミシュラン公式サイト

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