

空気圧が適正値から30%下がると燃費が4.6%も悪化します。
参考)【走りが変わる】空気圧0.1で燃費が悪化する理由とは? - …
転がり抵抗とは、バイクが走行する際にタイヤが回転することで発生する、進行方向と逆向きの抵抗力です。
この抵抗は3つの要因から構成されています。
最も大きな要因はタイヤの変形によるエネルギー損失で、転がり抵抗全体の約9割を占めています。走行中にタイヤが路面と接地する際、ゴムが変形し、その変形が熱に変換されることでエネルギーが消費されます。つまり変形が大きいほど抵抗も増えるということですね。
残りの要因として、タイヤトレッドと路面との接地摩擦によるエネルギー損失と、タイヤの回転に伴う空気抵抗によるエネルギー損失があります。ただしこれらの影響は比較的小さく、タイヤ変形による損失が圧倒的に大きいのが特徴です。
理想的なバネは加えた力をそのまま戻しますが、ゴムは粘弾性体のため力を加えると熱として消費されてしまいます。この性質がバイクの燃費に影響を与えるわけです。
バイクの燃費における転がり抵抗の寄与率は市街地走行で約10%程度です。この数字は一見小さく見えますが、年間を通すと無視できない差になります。
具体的には、転がり抵抗を20%減らすことで燃費が約2%向上します。これは東京から大阪まで約500km走行した場合、燃料費が数百円単位で変わってくる計算になります。
参考)https://www.jatma.or.jp/labeling/faq02.html
ブリヂストンが開発したバイク用低燃費タイヤ「BATTLAX SC ECOPIA」は、フロント・リア合計で従来品対比15%の転がり抵抗係数低減を実現しています。低燃費タイヤへの交換だけで目に見える燃費改善効果が得られるんです。
参考)https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2013121801.html
転がり抵抗が大きくなると、路面との抵抗が増えるためアクセルを余計に開ける必要があり、その分ガソリン消費量が増加します。長距離ツーリングが多いライダーほど、転がり抵抗の影響を強く受けることになります。
日産の研究データによれば、二輪車用で転がり抵抗を前輪で約20%低減することで、燃費向上が実現できることが明らかになっています。
タイヤの空気圧は転がり抵抗に直接的な影響を与える最も重要な要素です。空気圧が不足すると転がり抵抗は急激に増大します。
空気圧が適正値から30%下回ると燃費が4.6%悪化し、60%下回ると12.3%も悪化することがJAFのテストで実証されています。わずか0.1気圧の低下でも燃費が3〜5%悪化する可能性があるため、定期的なチェックが不可欠です。
空気圧が低下するとタイヤの接地面積が増大し、路面との摩擦面が広がって転がり抵抗係数が上昇します。エンジンはより多くの力を使ってタイヤを回転させる必要があり、結果的に燃料消費量が増加するんです。
逆に空気圧を過剰に上げすぎても問題があり、グリップ力の低下や乗り心地の悪化、タイヤの早期劣化につながります。適正な空気圧を維持することが燃費と安全性の両立に必要ということですね。
空気圧管理の具体的な対策として、月に1回程度のチェックを習慣化しましょう。ツーリング前には必ず確認し、メーカー指定の適正値に調整することで、転がり抵抗を最小限に抑えられます。ガソリンスタンドやバイク用品店には無料で使えるエアゲージが設置されているので、積極的に活用してください。
日本自動車タイヤ協会の技術資料
転がり抵抗の発生メカニズムと燃費への寄与率について、グラフと数値データで詳しく解説されています。
タイヤの劣化や摩耗は転がり抵抗よりも、安全性に大きく影響します。興味深いことに、劣化したタイヤを使用しても転がり抵抗はほとんど変わらないという検証結果があります。
参考)【検証】劣化したタイヤは転がり抵抗が大きくなるのか|ロードバ…
ただしグリップ力は新品より劣ってくるため、安全性を考えると3年程度での交換が推奨されます。走り方や走行中の路面によって変わりますが、タイヤの寿命は3年〜5年または10,000km〜20,000kmと言われています。
参考)タイヤでこんなに変わる!交換時期・種類を経験にもとづき解説 …
タイヤの側面にはスリップサインという三角形のマークがあり、これが摩耗の交換目安になります。スリップサインが露出したら、転がり抵抗の大小に関わらず即座に交換が必要です。
劣化や摩耗したタイヤは転がり抵抗の増加よりも、雨天時のグリップ力低下や制動距離の延長といった安全面でのリスクが高まります。燃費のためだけでなく、命を守るためにも定期的な交換が重要なんです。
新品タイヤへの交換は、転がり抵抗の改善効果は限定的ですが、グリップ性能の回復とハンドリングの向上という大きなメリットがあります。走行距離が多いライダーは、交換サイクルを記録しておくと管理しやすくなります。
低燃費タイヤの選択は、転がり抵抗を減らす最も効果的な方法の一つです。ブリヂストンのバイク用低燃費タイヤは、木の葉をイメージしたタイヤ表面のパターンの工夫と低発熱素材の使用により、従来品より転がり抵抗を大幅に削減しています。
タイヤ選びでは転がり抵抗だけでなく、グリップ性能とのバランスも重要です。転がり抵抗が低すぎるタイヤには、パンクしやすかったり雨天のグリップが弱かったりといったデメリットもあります。
これは注意すべきポイントです。
参考)転がり抵抗って?ロードバイクおける転がり抵抗改善の効果を簡単…
タイヤのケーシング構造も転がり抵抗に影響を与える要素です。120TPIのような高密度ケーシングは、しなやかで変形時の内部摩擦が少ないため、転がり抵抗の低減に貢献します。
路面状況によっても最適なタイヤは変わります。平坦なアスファルト舗装路の転がり抵抗係数は0.01ですが、砂利道では0.125、砂地や石ころの路面では0.165、粘土質の自然路では0.25と大きく変動します。
普段走る道の状態を考慮した選択が大切です。
タイヤ交換時には、走行スタイルに合わせた製品を選びましょう。通勤メインなら低燃費タイヤで年間の燃料費を削減でき、ツーリングメインならグリップとのバランスが取れたモデルが適しています。バイクショップで相談すれば、あなたの使い方に最適なタイヤを提案してもらえます。
ブリヂストンの低燃費タイヤ技術
バイク用低燃費タイヤの転がり抵抗係数15%低減の技術詳細が確認できます。
路面の状態は転がり抵抗に劇的な影響を与える要因です。同じタイヤでも路面の違いによって転がり抵抗係数が10倍以上変化することがあります。
アスファルト舗装路では転がり抵抗係数0.01という低い値ですが、未舗装路になると急激に増大します。砂利道は0.125で舗装路の12.5倍、砂地や石ころの路面は0.165で16.5倍、粘土質の自然路は0.25で25倍もの抵抗が発生します。つまり未舗装路では大幅に燃費が悪化するということですね。
雨や雪が降ると転がり抵抗はさらに大きく変動します。濡れた路面では水の抵抗が加わり、タイヤと路面の間に水膜ができることで摩擦特性が変化します。
荒れた路面を走行する場合、実は空気圧を低めに設定した方が転がり抵抗が小さくなるという意外な事実があります。路面の凹凸をタイヤが吸収することで、衝撃によるエネルギー損失が減少するためです。
参考)【タイヤの科学】ロードバイクのタイヤは速く走るほど低い空気圧…
オフロードを走る機会が多いライダーは、路面に応じた空気圧調整を覚えておくと有利です。舗装路では高めの空気圧で転がり抵抗を抑え、未舗装路では若干低めにすることで、燃費とグリップのバランスを最適化できます。ただし極端な調整は避け、メーカー推奨範囲内での微調整にとどめてください。