

霧でレース当日に複数クラスが中止になっても、チケット代は返金されません。
2026年のオートポリスにおける二輪レースのスケジュールは、春から秋にかけて非常に充実した内容となっています。バイク乗りとして押さえておきたい主要レースを時系列で整理すると、次のような構成になっています。
まず、5月10日(日)にPOLISPAロードレース選手権の第1戦が開幕します。開催クラスはJSB1000・ST1000・ST600・JP250と幅広く、地元九州のライダーたちが熱いバトルを繰り広げます。「併催にNinja Team Green CupやONE&TWOフェスティバル(春の大会)もあります。」バイクファンにとっては1日で複数の楽しみ方ができる、コスパ抜群の大会です。
続いて最大の注目レースが、2026年5月30日〜31日開催の「2026 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第3戦 スーパーバイクレース in 九州」です。これが2026年のオートポリスにおける二輪レースのハイライトといえます。JSB1000・ST1000・ST600・J-GP3・JP-SPORTという5クラスが集結し、全国から第一線のライダーが九州に乗り込んできます。MFJカップJP-SPORT選手権が併催されるため、エントリーリスト自体の規模もかなり大きくなる見込みです。
さらに秋には、10月4日(日)にPOLISPAロードレース選手権第4戦(ONE&TWOフェスティバル秋の大会と併催)が予定されています。つまり2026年だけでも、純粋な二輪レースをオートポリスで観戦できる機会が複数回あるということです。これだけ充実しているのは原則です。
| 日程 | レース名 | 主な開催クラス |
|------|---------|-------------|
| 5月10日(日) | POLISPAロードレース選手権 第1戦 | JSB1000 / ST1000 / ST600 / JP250 |
| 5月30日〜31日 | 全日本ロードレース第3戦(SUPER BIKE RACE in KYUSHU) | JSB1000 / ST1000 / ST600 / J-GP3 / JP-SPORT |
| 10月4日(日) | POLISPAロードレース選手権 第4戦 | JSB1000 / ST1000 / ST600 / JP250 |
2026年の注目ポイントのひとつが、全日本ロードレースが例年と異なる時期(5月)に開催されることです。例年は夏〜秋シーズンの開催が多かったのに対し、2026年は春のタイミングとなりました。気温が比較的穏やかな5月後半は、標高800mのオートポリスでも過ごしやすいため、バイクでのアクセスを考える人にとってはある意味チャンスともいえます。
なお、2026年の全日本ロードレース選手権シリーズのカレンダー全体を確認したい方は、JRR公式サイトで随時情報が更新されています。
JRR 全日本ロードレース公式サイト(スケジュール・エントリー情報の最新版はこちら)
バイクで観戦に行く場合、チケット代と駐車代の組み合わせが車と大きく異なります。これを事前に知っておくと出費を抑えられます。
2025年大会の実績をもとにした参考価格として、全日本ロードレース(スーパーバイクレース in 九州)では2日間通し観戦券が3,300円(税込)から用意されています。さらにバイクでの来場者は、二輪駐車券が500円(2日間通し)と非常にリーズナブルです。同じ2日間通しで四輪駐車券は2,000円ですから、バイクだと駐車代だけで1,500円の節約になる計算です。これは使えそうです。
また、カワサキファン向けには「スーパー2日間通しカワサキ応援チケット」という特別設定があり、2025年実績では4,800円(税込)で2日間通し観戦券+パドック/ピットウォーク入場券+カワサキオリジナルグッズ+2輪駐車券がセットになっていました。内訳をバラで揃えると8,000円前後になることを考えると、かなりお得な設定です。2026年も同様のチケットが登場する可能性が高いので、オートポリス公式サイトでの情報確認をおすすめします。
チケットは当日購入も可能ですが、人気の前売り限定チケット(枚数限定のグッズ付きやパドックパス付き)は事前に売り切れることがあります。特にカワサキ応援チケットのようなセット商品は数量が限られているため、行くと決めたら早めに購入するのが原則です。
なお、2026年4月1日からオートポリスの通常入場料が改定(1,000円に)されています。レースイベント時の入場料は別途設定されますが、サーキット側の基本料金が変わっているという事実も念頭に置いておきましょう。
オートポリス SUPER BIKE RACE in KYUSHU チケット情報(公式)
オートポリスでバイク観戦を楽しみたいなら、絶対に知っておかなければならない重要な特性があります。それが「霧」です。
オートポリスは阿蘇外輪山の北方、標高800mに位置するサーキットです。山間部特有の地形的条件から、レース当日でも突然濃霧がコースを覆うことがあります。「霧が名物」という言い方さえされるほどで、これはオートポリス特有の現象といえます。2025年9月に開催されたスーパーバイクレース in 九州でも、日曜日の濃霧によって「各レースの周回数が短縮され、J-GP3クラスとST600クラスの決勝が中止」となりました。楽しみにしていたクラスのレースが見られないまま終わった観客も少なくありませんでした。痛いですね。
さらに2021年のゴールドカップレース第1戦では、霧の影響で残り3レースが全てキャンセルという事態も起きています。これが実際のオートポリスのリスクです。バイクで観戦に来ているのに、ほぼ何も見られずに帰ることになってしまう可能性もゼロではありません。
こうした「霧リスク」を踏まえると、特に朝の時間帯の防寒と視界確認が重要になります。標高800mという高さは、平地と比べて体感温度が約5〜6℃低くなることを意味します(100m上がるごとに約0.6℃低下というのが一般的な目安)。5月でも早朝は10℃以下になる日もあります。バイクで乗りつけた格好のままでは一日が辛くなるため、ウインドブレーカーや薄手のダウンを持参するのが賢明です。
また、当日の天候確認には「山の天気」に特化した天気予報サービスを活用すると精度が上がります。「てんきとくらす(登山・山のお天気)」のようなサービスは、山間部の霧の発生なども予測に含まれているため、オートポリス付近の予報確認に適しています。当日朝に確認する習慣をつけておけば、防寒準備の判断もしやすくなります。
オートポリス - Wikipedia(標高・コース特性・交通アクセスに関する基本情報)
レースをどこで観るかで、興奮度は大きく変わります。オートポリス特有のコースレイアウトを理解した上で観戦ポジションを選ぶと、グランドスタンドだけでは味わえない迫力があります。
オートポリスのメインコースは全長4,674mの国際規格コースです。山の自然な傾斜を活かした設計のため、コース全体に高低差があるのが大きな特徴となっています。平坦なサーキットとは異なり、ライダーが丘の向こうに消えてまた現れるような立体的な観戦ができます。
特にバイクレースにおすすめの観戦エリアとして知られているのが「激感キャンプエリア」です。第二ヘアピンと最終コーナー、そしてメインストレートへ向かうセクションが見渡せる位置にあり、複数のポイントを歩いて回ることができます。グランドスタンドは全体の流れを把握しやすい反面、スピード感が薄れがちですが、激感キャンプエリアでは文字どおり車体が目の前を通過する感覚を楽しめます。つまり、初心者はグランドスタンドで全体を把握し、慣れてきたら激感エリアへ移動するのが基本です。
JSB1000クラスは最高峰として全日本を代表するライダーが集結します。1,000ccの市販車ベースマシンが時速250km以上で争う迫力は格別で、バイク乗りとしてはエンジン音だけでも身体に響くものがあります。ST600クラスも市販の600ccスポーツバイクをベースにした戦いで、コーナーでの攻防がより細かくなるため観戦の醍醐味は十分です。
さらに、2026年大会でも前年同様に「モーターサイクルパレード」が実施される可能性があります。2025年のスーパーバイクレースでは、全セッション終了後にご来場の2輪車を対象にしたコース内走行(参加料500円/台)が実施されました。自分のバイクで本物のレーシングコースを走れる貴重な機会です。開催が確定次第、オートポリス公式から告知があるので要チェックです。
MFJ公式 2026スーパーバイクレース in 九州 大会ページ(開催クラス・日程の公式情報)
オートポリスへのアクセスについては、ひとつ重要な事実を先に伝えます。高速道路のインターチェンジや鉄道の駅、路線バスがないため、公共交通機関でのアクセスが事実上困難なサーキットです。バイクや車でのアクセスが前提となっています。これがオートポリスの個性のひとつでもあります。
バイクでの主なアクセスルートは次の通りです。福岡方面からは大分自動車道・日田ICもしくは天瀬高塚ICを利用し、そこから一般道で向かうルートが一般的です。熊本方面からはやまなみハイウェイ(国道442号)を経由するルートがあり、このルートはツーリングとしても絶景コースとして知られています。阿蘇の外輪山を走る「ミルクロード」も近く、レース観戦の前後にツーリングを楽しめる立地です。これはバイク乗りにとって大きな魅力ですね。
注意すべきは、レース当日は来場者が集中するためアクセス路が渋滞する可能性があることです。特に日田IC付近から会場に向かう県道は、大会規模によって周辺の交通量が大幅に増加します。過去の観戦者によると、昼前後の時間帯は特に混雑する傾向があります。
バイクで来場した場合、二輪専用の駐車エリアが設けられているため、四輪の渋滞をすり抜けながら移動しやすいというメリットがあります。これが条件です。ただし、駐車エリア内での運転にも注意が必要で、砂利・土・傾斜がある部分も多いため、特にオフロードに不慣れなバイクでの走行には気をつけましょう。
また、オートポリス周辺には宿泊施設が少なく、日田市内・玖珠町・阿蘇方面に分散しています。2日間観戦を予定しているなら、早い段階で宿を確保するのが賢明です。キャンプエリアを持参の道具で利用する方法もあり、特にバイク乗りのソロキャンパーには「レース観戦+サーキットキャンプ」という組み合わせが人気を集めています。
オートポリス公式 アクセスガイド(各方面からのルートマップ掲載)