

マフラーを交換したバイクは95dBを超えると、当日その場で走行を断られます。
袖ヶ浦フォレストレースウェイは、千葉県袖ヶ浦市林348-1に位置するJAF公認のサーキットです。東京都心から東京湾アクアラインを使えばおよそ1時間でアクセスできる好立地で、関東圏のライダーにとって最も身近な本格サーキットのひとつとして知られています。
コース全長は1周2,436m、コーナー数は14、ホームストレートは400mと十分な距離があります。コース幅は最大18m・最小15mと安定した広さを確保しており、初心者が走っても圧迫感を感じにくい設計です。最大斜度4.2%のアップダウンが随所に盛り込まれており、ライダーのテクニックを試す要素が凝縮されています。
バイクで走行するには「125cc以上の市販オンロードバイク(オフロード・純レーサー・スクーター・原付は不可)」という車両規定を満たす必要があります。つまり原則として、公道を走れる状態のバイクが対象です。
それだけでなく、音量が95dB以下の車両であることが絶対条件です。これは近隣に民家があることを理由とした厳格な規制で、受付後に実施される音量測定をクリアしなければ走行できません。社外マフラーに換装しているライダーは特に注意が必要です。
また、袖ヶ浦フォレストレースウェイ独自の大きな特徴として、スポーツ走行は当日受付のみで事前予約が一切できません。
「事前にネット予約して安心して向かう」という感覚で行動すると、せっかく遠方から来たのに定員オーバーで走れないケースもあります。スケジュールは公式サイトで確認してから、時間に余裕を持って向かうのが基本です。
走行できる車両かどうかの確認は事前に済ませておきましょう。
公式サイトでのコーススケジュール確認はこちら。
袖ヶ浦フォレストレースウェイ公式スケジュール
袖ヶ浦フォレストレースウェイでバイクを走らせるには、サーキット独自の「スポーツ走行ライセンス」が必要です。初めて参加する場合は当日の午前中にライセンス講習を受けてからライセンスを取得し、午後の枠から走行が可能になります。
費用の内訳は以下の通りです。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 入会金 | 10,300円 | 初回のみ |
| ライセンス料 | 15,500円 | 1年間有効 |
| 走行料(平日・30分1本) | 3,600円 | 2輪40台まで |
| 走行料(土日祝・30分1本) | 4,200円 | 2輪40台まで |
初回だけで見ると、入会金+ライセンス料の合計は25,800円です。そこに走行料が加算されます。土日に3本走った場合、初日の合計費用は約38,400円になります。決して安くはありません。
ただし、ライセンスは1年間有効なので、2回目以降はライセンス料の更新(15,500円)と走行料だけになります。複数回通うほどコストパフォーマンスは上がります。
支払いは現金のみという点は見落としがちです。カードやPayPayは使えませんので、当日は必ず十分な現金を持参してください。
当日のタイムスケジュールはおおよそ以下の流れになります。
9:15までに到着が推奨されています。これが基本です。遅刻すると当日の講習を受けられず、走行もできなくなるため注意が必要です。また、受付時には証明写真(縦3cm×横2.4cm・カラー・脱帽・無背景)と運転免許証が必須となっています。証明写真を忘れると受付すらできませんので、事前に用意してから向かいましょう。
MFJライセンスを持っているライダーは持参すると手続きがスムーズです。
ライセンス申請の詳細と装備規定はこちら。
袖ヶ浦フォレストレースウェイ スポーツ走行案内(公式)
袖ヶ浦フォレストレースウェイのバイク向け装備規定は、一般の走行会と比べてやや厳格です。初めて参加しようとした時に「ジャケットと革グローブじゃダメなの?」と驚くライダーも少なくありません。
バイク(2輪)の装備規定は下記のとおりです。
「同等品」という記載があるため革製ではないプロテクター内蔵スーツでも対応できるケースがありますが、判断はサーキット側に委ねられます。初参加前にサーキットへ問い合わせておくのが確実です。
そして最も見落とされやすいのが音量規制95dB以下というルールです。これは近隣住宅への配慮から設けられている、他の多くのサーキット(例:日光サーキットは105dB)よりも10dB厳しい基準です。
音量の測定は「マフラー出口より後方1メートル、地上1メートルの地点で最高出力回転数の75〜80%まで回した状態」で行われます。測定をクリアしないと走行証明が発行されず、その日は一切走れません。遠方から来たとしても例外はありません。
ノーマルマフラーのままなら多くの場合は問題なくクリアできます。ただし、スリップオンやフルエキに換装している場合は要注意です。95dBという数値は「一般的な走行会マフラーでもアウトになる」レベルの厳しさで、参加者の中には現地で音量測定に引っかかりその日は走れずに帰った、というケースも実際に報告されています。
事前にマフラーメーカーのスペック表や走行会のレポートで数値を確認しておくことをおすすめします。
袖ヶ浦フォレストレースウェイの最大の特徴はアップダウンです。コース図だけ見ると「平坦なテクニカルコース」に見えますが、実際に走ると坂の連続に驚くライダーが多くいます。これが袖ヶ浦を「一見簡単そうに見えて奥が深い」と言われる理由のひとつです。
コースは全14コーナーで構成されており、ホームストレートからの1コーナーはほぼ直角コーナーかつ登り坂という難しい設定です。スロットルを閉じてしまうと登りで一気に失速するため、早めのライン取りと素早い向き変えが求められます。なお、袖ヶ浦のローカルルールとして「バイクは1コーナーのアウト側を使用不可」という独自ルールがあります。意外ですね。
その後の2〜3コーナーは「登って→曲がって→下る」という構成になっており、スロットルを全開でキープしながらラインを作る必要があります。
コースの中盤に位置する5・6・7コーナーの「左高速コーナー」は、坂を上りながらフルバンクする袖ヶ浦屈指の難所です。坂の頂上付近でフロント荷重が抜けやすく、ここで転倒するライダーも多い区間です。「坂を上りきって膝が着いてからスロットル調整」が正解のセクションで、早めにスロットルを戻すとかえって不安定になります。
最終コーナーも登りながらの右コーナーで、イン側のガードレールが視界を遮るため進入速度を見誤りやすい難物です。コース幅は十分に広いので恐れすぎず、ミドルラインからアプローチするのが無難です。
初心者の目標タイムとしては1分30〜40秒台を目指すとよいでしょう。リッタークラスのSSが1分10秒台を記録することを考えると、あくまで「タイムを気にせず走りを楽しむ」というスタンスで最初の数本は走ることをおすすめします。
コース攻略の詳細解説はこちらも参考にどうぞ。
袖ヶ浦フォレストレースウェイ攻略ガイド(バイク向け実走レポート)
サーキット走行会に初めて参加するライダーが最も見落としがちなのが、保険の問題です。袖ヶ浦フォレストレースウェイの公式サイトには次の一文が明記されています。
「弊社では見舞金制度・共済会制度等はございませんのでスポーツ走行前日までに、各自有効な保険にお入りください。」
これは重要な点です。つまり、転倒・接触・コースアウト等が発生しても、サーキット側からの補償は一切ありません。自走でサーキットに向かうライダーが加入している任意保険(バイク保険)は、サーキット走行中の事故には基本的に適用されません。
これを知らずに参加し、転倒で修理費が数十万円になっても保険から出ない、というケースは実際に発生しています。
サーキット走行中の事故に備えるためには、「サーキット走行専用保険」への加入が必要です。1日単位で加入できる保険商品もあり、車両損害・ケガ・サーキット施設への損害を補償する内容が一般的です。参加費の他に数千円〜1万円程度の費用はかかりますが、万が一に備えるためには必須と考えてください。
また、主催者が用意する走行会(民間走行会)の場合は、参加費に保険料が含まれているケースもあります。サーキット主催のスポーツ走行(フリー走行枠)の場合は自己責任になるため、保険に入っているかどうかの確認は自分で行う必要があります。
サーキット走行保険の手配が条件です。走行前日までに完了させましょう。
サーキット走行専用保険については下記を参考にできます。
サーキット走行専用保険(レース・走行会向け補償)
なお、走行時の安全対策として、タイヤの空気圧・ブレーキパッドの残量・オイルの状態を走行前日に必ず確認しておくことも重要です。公道とは比べ物にならない負荷がかかるため、「まあ大丈夫だろう」という状態で来るとブレーキフェードやタイヤバーストのリスクが跳ね上がります。不安がある場合は、参加前にバイクショップで点検を依頼しておくと安心できます。
袖ヶ浦フォレストレースウェイへのアクセスは、関東圏からは抜群に便利です。都心からのルートは以下が基本になります。
バイクで自走していく場合は、アクアラインの強風・渋滞情報を事前にチェックしておくと安心です。早朝出発であれば渋滞はほぼ回避できます。ゲートオープンが8:30、受付推奨時刻が9:15なので、余裕を持って7:00〜7:30に都心を出発するスケジュールが理想です。
当日の持ち物として、特に忘れやすいものをまとめます。
「血液型(RH±まで)」という項目は見落とされやすく、当日現地で「わからない」という方もいます。公式サイトにも下線付きで注意書きがある重要事項です。母子手帳や献血カード等で事前に確認しておきましょう。
初日の費用の目安を整理しておきます。ライセンス初回費用25,800円+走行料(土日3本)12,600円+保険料(約3,000〜5,000円)で、合計約42,000円前後が初参加にかかる現実的な費用感です。初めてサーキットを走ることへの対価として決して高すぎる金額ではありませんが、当日の予算は余裕を持って準備しておくことが大切です。
現金のみが条件です。ATMはサーキット近くにはないため、事前に準備が必要です。
袖ヶ浦フォレストレースウェイの公式アクセス情報はこちら。
袖ヶ浦フォレストレースウェイ アクセス(公式)