

NC750Xは、Hondaが展開する745ccクラスのクロスオーバーモデルです。スポーツバイクの走り、アドベンチャー風のアップライトなポジション、日常で役立つ収納性を一台にまとめている点が大きな特徴です。高速道路を使うロングツーリングだけでなく、通勤、買い物、近距離の移動まで視野に入れた「毎日使える大型バイク」として設計されています。
現行の国内仕様は、水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒エンジンを搭載し、総排気量は745ccです。最高出力は43kW(58PS)/6,750rpm、最大トルクは69N・m/4,750rpmとされ、極端な高回転型ではなく、中低速域から扱いやすいトルクを生かして走る性格です。市街地での発進や再加速、高速道路での巡航、荷物を積んだツーリングでも余裕を感じやすい出力特性といえるでしょう。現行型では、フロントにφ296mmのダブルディスクブレーキを採用し、5インチフルカラーTFTメーターやHonda RoadSyncも搭載されています。Honda NC750X公式サイト
車体寸法は全長2,210mm、全幅845mm、全高1,330mmで、シート高は800mmです。車両重量は6MTが216kg、DCTが226kgとなっています。数字だけ見ると軽量なミドルクラスとはいえませんが、走り出してしまえば低くまとめられた重心と素直なハンドリングにより、ツーリングバイクとしての安定感を得やすい構成です。ただし、押し引き、傾斜地での停車、Uターン、狭い駐輪場での取り回しでは重量を実感しやすいため、購入前には実車にまたがるだけでなく、可能ならエンジンを切った状態でも動かして確認しましょう。
| 項目 | 基準・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| エンジン | 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒 | 総排気量745cc |
| 最高出力 | 43kW(58PS)/6,750rpm | 中低速域の扱いやすさを重視した特性 |
| 最大トルク | 69N・m/4,750rpm | 巡航や再加速で余裕を得やすい |
| シート高 | 800mm | 足着きは体格や靴底で変わる |
| 車両重量 | 6MT:216kg、DCT:226kg | DCTはクラッチ操作が不要 |
| 燃料タンク容量 | 14L | WMTCモード値は26.5km/L |
| ラゲッジボックス | 23L | ヘルメット形状によっては収納不可 |
NC750Xを検討するなら、一般的なバイクの燃料タンク位置にあるラゲッジボックスを見逃せません。Honda公表値で容量23Lの収納スペースがあり、フルフェイスヘルメットも形状や大きさによっては収納できます。財布、グローブ、雨具、ワイヤーロック、飲み物、薄手の防寒着など、走行中には身に付けたくない荷物を収められるため、バックパックなしで走れる場面が増えます。
大型バイクで日常使いをすると、少量の荷物でも置き場に困ることがあります。シートバッグやリアボックスを常設すれば積載量は増やせますが、車体幅、重量、見た目、乗り降りのしやすさに影響します。その点、NC750Xのラゲッジボックスは車体の中心近くに荷物を収めるため、荷物の重さが走行感覚に与える影響を抑えやすく、必要な物をすぐ取り出しやすい点が魅力です。
ただし、ラゲッジボックスがあるからといって、積載装備を一切追加できるわけではありません。宿泊を伴うツーリング、キャンプツーリング、冬場の防寒着、カメラ機材などを持ち運ぶ場合は、純正または社外のトップボックス、サイドバッグ、シートバッグを組み合わせるほうが現実的です。トップボックスを選ぶときは、容量だけでなく、ベースプレートの固定方法、最大積載重量、タンデム時の背もたれ位置、車体後方への重量集中を確認してください。
NC750Xには、一般的なクラッチレバーとシフトペダルを使う6MT仕様と、Honda独自のDCTを搭載するNC750X Dual Clutch Transmissionがあります。どちらも同じ745ccエンジンを搭載しますが、走行中の操作感と疲労感は大きく異なります。車両価格は6MTが997,700円、DCTが1,069,200円で、DCTのほうが71,500円高く設定されています。なお、表示価格には登録に伴う費用、保険料、税金などは含まれません。HondaのNC750X発売情報・主要諸元
DCTは、ATモードを選ぶと走行状況に応じて自動でシフトアップとシフトダウンを行います。一方、ハンドルのシフトスイッチを使って自分の意思で変速するMTモードも選べます。クラッチレバー操作が不要なため、発進停止を繰り返す市街地、渋滞、高速道路での長距離移動、タンデム、手指への負担を抑えたいライダーとの相性が良いでしょう。現行DCT仕様では、減速時の自動ブリッピングによってシフトダウン時のショック低減にも配慮されています。
6MTは、クラッチ操作とシフト操作を自分で行うため、エンジン回転数と駆動力を自分の感覚で細かく調整できます。峠道で好みのギアを維持したい人、変速操作もバイクの楽しさだと考える人、シンプルな構造を好む人には6MTが適しています。現行型はアシスト&スリッパークラッチを採用しており、クラッチレバー操作荷重の軽減や急なシフトダウン時の挙動緩和に配慮されています。
選択で迷った場合は、「AT限定大型二輪免許かどうか」だけで決めるのではなく、年間走行距離、通勤や市街地走行の頻度、ツーリング先の道路環境、変速操作への好みを整理してください。週末にワインディングを走ることが中心で、自分でギアを選ぶ楽しみを重視するなら6MTが候補になります。反対に、通勤、都市部の移動、長距離の高速道路、夫婦や友人とのタンデムを考えるなら、DCTが日常の負担を大きく減らしてくれる可能性があります。
NC750Xが特に向いているのは、一台で幅広い用途をこなしたいライダーです。スポーツバイクのように前傾が強すぎず、アドベンチャーバイクほど大径ホイールや本格的なオフロード性能に振り切っていないため、舗装路を快適に走ることを主目的にしながら、ツーリングでの荷物や移動距離にも対応したい人に適しています。排気量に見合った高速巡航性能を持ちながら、23L収納によって日常での使い勝手も確保している点は、複数台を所有しにくいライダーにとって大きな利点です。
また、ライディングモードのSPORT、STANDARD、RAIN、USERを使い分けられるため、天候や道路状況に合わせてスロットルレスポンス、エンジンブレーキ、トルクコントロールの設定を変えられます。雨天時でも電子制御に頼り切るのではなく、タイヤの状態、路面温度、白線やマンホール、落ち葉、橋の継ぎ目などを意識して慎重に操作する必要がありますが、扱いやすい特性を選べることは長距離走行時の安心材料になります。
一方で、NC750Xは本格的な未舗装路走行を主目的にするバイクではありません。前後17インチホイールとオンロード寄りのタイヤサイズを採用しており、林道へ積極的に入りたい、深い砂利道やぬかるみを走破したい、軽量なデュアルパーパスモデルを求めるという用途では、別の車種を含めて比較したほうがよいでしょう。また、シート高800mmは数値上は極端に高くありませんが、車両重量は6MTで216kg、DCTで226kgです。片足しか着かない状態では、停止時や傾斜地で不安を感じる場合があります。
購入前は、足着きだけでなく、ハンドルの切れ角、停車中に片足で支えたときの安定感、サイドスタンドを出し入れする感覚、センタースタンドの有無、駐車場の勾配まで確認してください。特に自宅駐車場が砂利、傾斜、狭い通路、段差のある場所なら、試乗コースでは分からない取り回しの負担が積み重なることがあります。バイク選びではスペック表の数値と同じくらい、自分の保管環境との相性が重要です。
NC750Xを購入した後の満足度は、初期装備の選び方で変わります。現行型にはETC2.0車載器とグリップヒーターが標準装備されているため、高速道路を使ったツーリングや肌寒い時期の走行を始めやすい構成です。さらに、スクリーン、ナックルガード、トップボックス、USB電源、スマートフォンホルダーなどを追加したくなるかもしれませんが、最初からすべてを装着する必要はありません。まずはノーマルに近い状態で走り、自分の不便を具体的に把握してから追加するほうが、無駄な出費を抑えられます。
Honda RoadSyncは、Bluetooth接続を通じてスマートフォンのマップや音楽アプリなどを操作できる機能です。ただし、走行中にスマートフォン本体を操作することは危険であり、道路交通法上の問題にもなり得ます。設定は停車中に済ませ、音声案内やハンドルスイッチを補助的に使うという意識が必要です。市販のバイク対応Bluetoothヘッドセットが必要になる機能もあるため、対応状況、通信料金、使いたいアプリとの相性を購入前に確認しましょう。
維持管理では、エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキフルード、冷却水、チェーン、タイヤ、バッテリーといった基本項目を定期的に点検することが欠かせません。とくにチェーンは、ツーリング後や雨天走行後に汚れと水分を放置すると劣化を早める原因になります。清掃、注油、たるみ確認を定期的に行い、スプロケットの摩耗も合わせて見てください。タイヤは溝の残量だけでなく、製造年、ひび割れ、偏摩耗、空気圧を確認することが重要です。
DCT仕様を選んだ場合は、DCTならではの定期点検や消耗品管理も販売店の整備計画に沿って実施しましょう。DCTはクラッチ操作から解放される便利な機構ですが、自己判断での油脂類の選定や整備間隔の変更は避け、取扱説明書と正規販売店の案内を基準にすることが大切です。6MTでもDCTでも、警告灯の点灯、始動性の悪化、変速時の違和感、ブレーキフィールの変化、異音を感じた場合は放置せず、早めに点検を依頼してください。
NC750Xは、スペック上の速さだけを競うためのバイクではありません。荷物を積んで早朝の高速道路を走り、景色のよい山道を気持ちよく流し、帰路に買い物を済ませてラゲッジボックスに収める。そうした日常と旅の境目をなくす使い方にこそ、NC750Xの価値があります。6MTかDCTか、必要な積載装備は何か、保管場所で無理なく扱えるかを具体的に考えたうえで選べば、長く付き合える頼れる一台になるでしょう。 honda.co(https://www.honda.co.jp/NC750X/)

Motocyle fender、 互換性があります HON-DA NC700 NC750 NC700S NC700X NC750S NC750Xオートバイフロントエクステンダーハガマッドガード&リアフェンダー互換性のあるNC 700 750 2020 2021 (Color : Front and Rear)