

空冷サンダーストローク116は乗りやすさを重視する人ほど選んではいけません。
チーフボバーダークホースの心臓部は、排気量1890ccの空冷サンダーストローク116エンジンです。このV型2気筒エンジンは、ボア103.2mm×ストローク113mmという設計で、圧縮比11.0:1を実現しています。
参考)Indian速 Motorcycle - Nippon -:…
最大トルクは156Nmを3,300rpmという比較的低い回転数で発生するため、街中での発進や追い越し加速がスムーズです。トルク感で言うと、軽自動車を約20台同時に引っ張れるほどのパワーがあります。
6速ミッションとの組み合わせにより、高速道路での巡航も余裕があります。変速比は1速9.403:1から6速2.789:1まで幅広く設定され、あらゆる場面で最適なギア選択が可能です。エンジンは湿式多板クラッチとギアドライブを採用し、滑らかな動力伝達を実現しています。
ただし、空冷エンジンのため夏場の渋滞では熱がこもりやすい点に注意が必要です。都市部で長時間の信号待ちが多いルートを走る方は、走行ルートの工夫や休憩の取り方を考えておくと快適性が保てます。
車体寸法は全長2,286mm、全幅915mm、全高1,349mmとコンパクトにまとまっています。ホイールベースは1,626mmで、取り回しやすさと直進安定性のバランスが良好です。
シート高は662mmと低めに設定されており、多くのライダーが足つき性に不安を感じにくい設計です。最低地上高は125mmを確保し、一般的な路面の起伏には対応できます。
参考)https://www.bds.co.jp/bdsreport/detail1341.html
車両重量は燃料非搭載時304kg、搭載時315kgです。大排気量クルーザーとしては比較的軽量で、停車時の取り回しもしやすくなっています。燃料タンク容量は15.1Lで、航続距離は走行スタイルにもよりますが200km前後が目安になります。
足つきに関して、右側に張り出したエキゾーストパイプの影響で右足は爪先立ちになりやすい一方、左足はベタ着きしやすいという特徴があります。身長や体格によって感じ方が変わるため、購入前の試乗で確認することをおすすめします。
新車価格は年式やカラーによって異なりますが、インディアンモーターサイクル正規ディーラーでの販売価格は約250万円から300万円前後が目安です。中古車市場では平均価格が279.5万円前後で推移しています。
参考)https://www.goobike.com/maker-indian/car-indian_chief_bobber_darkhorse/index.html
維持費については、大型バイクとして標準的な水準です。タイヤ交換は前後で約5万円から8万円、定期点検は1年ごとに約2万円から3万円が相場になります。バッテリーは12V-18Ahで、交換時には約1万5千円から2万円程度かかります。
燃費は走行条件によって変動しますが、海外ユーザーのデータでは高速道路中心の走行で約49MPG(約20.8km/L)という報告があります。これは街乗りが多い場合、15km/L前後まで下がる可能性があります。つまりガソリン代だけで年間走行距離5,000kmなら約5万円から7万円程度です。
参考)Reddit - The heart of the inte…
任意保険料は年齢や補償内容で大きく変わりますが、30代で車両保険付きなら年間8万円から15万円が一般的な範囲です。排気量が大きいため、保険料は国産大型バイクよりやや高めになる傾向があります。
ローソロシートと前方ペダル、ミニエイプバーの組み合わせにより、足を前に伸ばすリラックスした姿勢が取れます。この「風を切るようなライディングポジション」は長距離ツーリングでも疲労が少ないのが特徴です。
フロントサスペンションはテレスコピックフォークで132mmのトラベル、リアはプリロード調整機能付きデュアルショックで75mmのトラベルを確保しています。路面の凹凸を適度に吸収し、快適性と操縦安定性を両立させています。
タイヤはMetzeler CruiseTecを採用し、フロント130/90B16、リア180/65B16という組み合わせです。クルーザー専用設計のため、グリップ力と乗り心地のバランスに優れています。
ただし、リアサスペンションのトラベルが75mmと短めなため、荒れた路面や段差では突き上げを感じやすい場合があります。タンデム走行時や荷物を多く積載する際は、プリロード調整で硬さを変更すると快適性が向上します。
インディアンモーターサイクルは純正アクセサリーが豊富で、シート、ハンドルバー、エキゾーストシステムなど多彩なカスタムが可能です。特にボバースタイルを強調するショートフェンダーやソロシートへの変更は人気があります。
マフラー交換は音質だけでなく車両の性格も変わります。純正デュアルエキゾーストは触媒コンバーター付きで環境性能を重視していますが、社外品を選ぶ際は車検対応品かどうかの確認が必須です。非対応品を装着すると車検に通らず、余計な費用と手間がかかります。
ハンドルバーの変更は乗り心地に直結します。標準のミニエイプバーより高さのあるエイプハンガーに変更すると、より直立した姿勢になり街乗りでの視界が向上します。逆に低いバーに変更すれば前傾姿勢になり、スポーティな印象に変わります。
意外と見落とされがちなのがサイドスタンドの使い勝手です。チーフボバーはサイドスタンドの位置が遠く、バネも硬めなため操作に力が必要との声があります。カスタムショップには操作性を改善する交換品もあるので、日常的な使い勝手を優先する方は検討する価値があります。
照明系のカスタムも人気です。標準でLEDヘッドライトとテールライトを装備していますが、ウインカーをスモークレンズに変更したり、アクセントライトを追加したりすることで、夜間の存在感を高められます。ただし保安基準を満たす製品を選ぶことが大前提です。
4インチディスプレイに搭載されたRIDE COMMANDは、チーフボバーの大きな魅力の一つです。このシステムはBluetooth接続に対応し、スマートフォンと連携して音楽再生や通話、ナビゲーション機能が利用できます。
走行データの記録機能により、燃費や走行距離、平均速度などが自動的に記録されます。これらのデータはライディングスタイルの見直しや、メンテナンス時期の把握に役立ちます。ツーリング後に走行ルートを振り返る楽しみも増えますね。
3つのライディングモード(ツアー、スタンダード、スポーツ)を切り替えることで、エンジン特性やトラクションコントロールの介入度合いを調整できます。雨天時はツアーモードで安定性を重視し、晴天の高速道路ではスポーツモードで活発な加速を楽しむといった使い分けが可能です。
RIDE COMMAND+を有効にすると、バイクロケーターやバイクヘルス機能が追加されます。ただし、日本では地域によって利用できない機能もあるため、購入時にディーラーで確認しておくと安心です。
USB充電ポートと12V充電ポートが標準装備されているため、ツーリング中のスマートフォンやアクションカメラの充電に困りません。長距離ライドでナビアプリを使い続けてもバッテリー切れの心配が減ります。
ボバースタイルは1940年代のアメリカで生まれたカスタムスタイルです。当時のライダーたちは、重いフェンダーやメッキパーツを取り外し、車体を軽量化してレース性能を高めました。「ボブド(切り詰められた)」という言葉がスタイル名の由来です。
参考)チョッパースタイルとボバースタイルの違いは何?【ハーレーとト…
チーフボバーダークホースは、この伝統的なスタイルを現代に再解釈したモデルです。短く切り詰められたフェンダー、プレミアムな光沢のあるブラック仕上げ、溶接スチールチューブフレームなど、1940年代のボバーカスタムの雰囲気を色濃く残しています。
インディアンモーターサイクル自体、1901年創業という長い歴史を持つアメリカ最古のバイクメーカーの一つです。チーフシリーズは1920年代からのモデル名を受け継ぎ、タンクに描かれたアイコニックなインディアンヘッドドレスがその伝統を象徴しています。
参考)Indian速 Motorcycle - Nippon -:…
現代のチーフボバーは見た目だけでなく、ABS、トラクションコントロール、電子制御燃料噴射など最新テクノロジーも搭載しています。つまり伝統的なスタイルですが、安全性と性能は現代の基準を満たしているということですね。
ボバースタイルとよく比較されるチョッパースタイルは、フロントフォークを長く延ばしたカスタムが特徴です。チーフボバーはフロントフォークの長さを標準的に保ち、バランスの取れた操縦性を維持している点が違います。
チョッパーとボバーの違いについて詳しく解説した記事(ハーレーズ)
アンチロックブレーキシステム(ABS)が全車に標準装備されており、急制動時のホイールロックを防ぎます。フロントは300mmセミフローティングローターに4ピストンキャリパー、リアは300mmフローティングローターに2ピストンキャリパーという強力な制動システムです。
雨天や砂利道など低グリップ路面でのブレーキング時、ABSが作動することで転倒リスクが大幅に減少します。特に大型クルーザーは車重が重いため、ブレーキングでのコントロールが重要です。
ABSがあれば安心ですね。
リーンアングルは28.5度まで確保されており、クルーザーとしては十分なコーナリング性能を持っています。ワインディングロードでもスムーズに曲がれる設計です。
気筒休止機構も搭載されており、信号待ちなどの停車時に自動的にリアシリンダーが休止します。これにより燃費向上と熱の軽減が図られ、夏場の快適性向上に貢献しています。
LED照明は視認性が高く、夜間走行時の安全性を高めます。ヘッドライト、テールライト、ウインカーすべてがLEDのため、他車からの被視認性も良好です。消費電力も少ないため、電装系への負担が軽減されています。
試乗は必須です。特にサイドスタンドの操作性、足つき、ライディングポジションは個人差が大きいため、実車で確認しないと購入後に後悔する可能性があります。
保険料の見積もりも事前に取っておくべきです。排気量1890ccは保険料が高額になりやすく、予算計画に影響します。複数の保険会社で比較すると、年間数万円の差が出ることもあります。
車庫証明と駐車スペースの確保も忘れずに。全長2,286mmは国産大型バイクより長めなので、自宅ガレージや駐車場に収まるか確認が必要です。マンションの駐輪場では制限を超える場合もあります。
メンテナンス体制の確認も重要です。インディアンモーターサイクルは正規ディーラーでのメンテナンスが推奨されますが、地域によってはディーラーまでの距離が遠い場合があります。定期点検や緊急時の対応について、購入前にディーラーと相談しておくと安心です。
2年間走行距離無制限のメーカー保証が付いていますが、保証内容の詳細や延長保証オプションの有無も確認しておきましょう。大型バイクは修理費用が高額になりやすいため、保証の範囲を把握しておくことが大切です。
カスタムパーツを装着する予定がある方は、保証対象外になる改造の範囲も事前に確認してください。純正アクセサリー以外のパーツを装着した場合、故障時の保証適用が制限される可能性があります。