根本健の現在とRIDE HI立ち上げとライテク哲学

根本健の現在とRIDE HI立ち上げとライテク哲学

根本健の現在とRIDE HIプロデューサーとしての活動

77歳になった今もサーキットでレース参戦し、現役ライダーを指導している。


根本健(ネモケン)の現在まとめ
🏍️
RIDE HIプロデューサーとして活動中

2020年にWebメディア&雑誌「RIDE HI」を創刊。YouTubeチャンネルで「RIDE LECTURE(ライレク)」を展開し、バイクの乗り方を丁寧に解説している。

🎓
全国でライドレクチャーを開催

直接ライダーに指導するライドレクチャーを全国各地で開催。20代の若いライダーも参加するなど、世代を超えて支持されている。

🏁
レース活動・著書執筆も継続

デイトナAHRMAビンテージレースへの参戦歴は15年以上。著書「オートバイ乗りは"怖がり"ほどうまくなる」はリターンライダーにも支持されている。


根本健の現在のプロフィールと「ネモケン」という愛称の由来



根本健(ねもとけん)は1948年5月5日、東京都生まれ。現在77歳という年齢を感じさせない現役ライダーとして、バイク界で活動を続けている人物だ。「ネモケン」という愛称は、姓の「根本(ねもと)」と名の「健(けん)」を組み合わせた略称で、長年バイク雑誌を読んできた世代には親しみ深い呼び名として定着している。


父は漫画家の根本進氏であり、幼少期から乗り物への強い関心を持って育った。高校時代に二輪免許を取得し、レース活動を開始。慶應義塾大学文学部に在籍したが、バイクへの情熱を優先するあまり中退するという異例の経歴を持つ。その後、全日本ロードレース選手権でチャンピオンを獲得し、世界GP転戦という輝かしいキャリアを歩んだ。


現在はバイクメディア「RIDE HI(ライドハイ)」のプロデューサーとして、株式会社MONSTER DIVEの取締役事業部長も兼任している。つまり、単なるOBではなく、現役のビジネスパーソンとして第一線で動いているということだ。Linkedinの職歴データによれば、2020年8月から現在まで、その役職を継続している。


根本健 - Wikipedia(経歴・戦績の詳細ページ)


根本健が現在プロデュースするRIDE HIの特徴と立ち上げ背景

2020年10月、根本健はWebメディアと雑誌を同時展開する形で「RIDE HI(ライドハイ)」を創刊した。それは単なるバイク情報サイトではなく、彼がキャリアを通じて培ってきたライテク哲学を体系的に伝えるプラットフォームとして設計されている。


RIDE HIのコンテンツの柱は3つある。1つ目はWebサイトとYouTubeチャンネルで展開する「RIDE LECTURE(ライレク)」と呼ばれるライテク動画シリーズで、2025年時点でプレイリストには113本超の動画が公開されている。2つ目は「ネモケンのBike Meeting」などのトーク番組で、宮城光氏や原田哲也氏といった元GPライダーとバイクトークを繰り広げる内容だ。これは使えそうです。3つ目は全国各地で開催されるリアルイベント「BIKE GATHERING」と「ライドレクチャー」で、実際にライダーと走りながら個別指導を行う内容である。


RIDE HI立ち上げの背景には、根本自身が長年抱いてきた「バイクは速く走ることが上手いのではなく、正しく操れることが本当の上手さだ」という信念がある。YouTubeの「らいでぃんぐNAVI」時代から延べ再生回数が1200万回を超えたことは、その考え方が多くのライダーに刺さった証拠と言えるだろう。


RIDE HI公式サイト(根本健プロデュースのバイクメディア)


根本健の現在のライドレクチャーで学べるライテク内容

根本健が現在も精力的に続けているのが、ライドレクチャー(ライレク)と呼ばれる実地指導だ。YouTubeチャンネルRIDE HIではその内容を動画で公開しており、視聴者からの反響も大きい。


ライドレクチャーで繰り返し取り上げられる核心は「操作の所作(しょさ)」という概念だ。たとえばフロントブレーキの場合、「いきなり握り込む」のではなく、「ゆっくり初期圧をかけてからじわっと強めていく」入力方法を徹底的に身につける。この所作ひとつで、フロントフォークの急激な沈み込みを防ぎ、コーナー手前の制動が格段に安定する。これが基本です。


リアブレーキについても同様で、「ツーリングではリアブレーキは使わなくていい」という巷の俗説を根本は真っ向から否定している。正しいリアブレーキの使い方を習得すれば制動距離を短縮できるうえ、車体の安定感が増すという。実際のライドレクチャーでは参加者がリアブレーキロック寸前まで踏み込む練習を繰り返し、それが安全につながることを体感する形で学んでいく。


コーナリングのリーンに関しては、「リーンインリーンウィズリーンアウト」といったフォームの分類にとらわれすぎず、重心移動のきっかけ作りにフォーカスした指導が特徴的だ。「身体を使わず、チカラいらずでクイックかつ正確なリーンを実現する」というコンセプトは、根本が長年WGPや鈴鹿8耐を通じて体得したものが源泉にある。痛いですね、というより目からウロコの連続だという参加者の声が多い。


RIDE LECTURE(ライレク)YouTubeプレイリスト(113本以上の動画を無料公開)


根本健の現在に続くWGP転戦とライダースクラブ編集長としての軌跡

根本健の現在の活動を理解するうえで、彼のキャリアの骨格を把握しておくことは欠かせない。そのキャリアはざっくり3つのフェーズに分けられる。


第1フェーズ:レーサー時代(1960年代〜1978年)
高校時代からレース活動を開始し、1973年には全日本ロードレース選手権セニア750ccクラスで、日本初のプライベーター参戦チャンピオンを獲得。1975年にはFIMインターナショナルライセンスを取得し、ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)からロードレース世界選手権(WGP)へ参戦を開始した。1周14km、当時の平均速度が200km/hを超えるスパのコースを市販レーサーで走り抜いた経験は、他の誰も持てないものだ。1977年にはヤマハTZ250とTZ350でシーズンフル参戦を果たし、日本製スリックタイヤ(ヨコハマタイヤ)をWGPに初めて持ち込むという先駆的な役割も担っている。


第2フェーズ:編集長・メディア人時代(1978年〜2018年)
1978年のWGP引退後、バイク雑誌『ライダースクラブ』(枻出版社)の編集長に就任し、17年間にわたりその職を務めた。この期間に雑誌・WEB問わず創刊多数を手掛け、台湾での出版活動も経験するなど、アジアにまたがるバイクメディアのキャリアを積んだ。2018年に枻出版社を退任するまで39年6ヶ月という、ほぼ一つの会社でのキャリアだ。


第3フェーズ:RIDE HIプロデューサー時代(2020年〜現在)
2020年にMONSTER DIVEの取締役事業部長として参画し、「RIDE HI」を創刊。WEB・雑誌・YouTube・リアルイベントを組み合わせたメディアを展開しながら、現在も現役ライダーとして走り続けている。


根本健の現在の「怖がり哲学」と独自のバイク観が走りを変える理由

根本健の著書『オートバイ乗りは"怖がり"ほどうまくなる』(2018年刊行)は、彼のライテク哲学を最も凝縮した一冊として、リターンライダーを中心に今でも読まれ続けている。タイトルだけ見ると逆説的に感じるが、その中身は非常に論理的だ。


根本の哲学の核心は「怖さを感じたら、その原因を必ず探し出す」というアプローチにある。多くのライダーは怖い体験をしたとき、気合いで乗り越えようとするか、そのまま放置する。しかしそのやり方では、似たような状況になればまた怖くなり、体で覚えた「慣れ」はテクニックには昇華されない。根本は「慣れはテクニックにならない」と明言している。怖さの根本原因をロジックで解明し、機能を理解したうえで操作を習得することが、本当の意味での上達への道だという考え方だ。


この哲学は、WGP転戦中に元世界チャンピオン・ジャコモ・アゴスチーニから言われた一言にも通じる。「世界GPは知らないコースでも即座に最速の走りが要求される。徐々にじゃ通用しない世界だ」というその言葉を受け、根本は全日本での実績へのこだわりを捨て、理論的なアプローチでレースと向き合うようになったと語っている。


現在のライドレクチャーでもその哲学は変わらない。「速く走るため」ではなく「安心して長く楽しむため」の操作を身につけることを一貫して説き続けている。根本健の話を聞くと、怖がりであることが実はバイク上達の大きな武器になると気づかされる。


この哲学をより深く理解したいライダーには、まずYouTubeチャンネルRIDE HIで無料公開されているライレク動画を見ることをおすすめしたい。操作の原理を動画で視覚的に確認したうえで、全国で開催されているライドレクチャーに参加するという流れが最も効率的だ。


BikeJIN「この物語を読むと、一生オートバイに乗っていたい!」根本健の哲学を詳しく紹介した記事


bikelabo「"怖がり"ほどうまくなる/根本健」書評・内容紹介ページ




ネモケンのうまいもんツーリング エイ文庫