新型カタナのロングテールとヨシムラで刀らしさを取り戻す方法

新型カタナのロングテールとヨシムラで刀らしさを取り戻す方法

新型カタナのロングテールとヨシムラで刀らしいスタイルを手に入れる

ロングテールに換えただけで、車検が通らなくなって費用が2万円以上かかった人がいます。


この記事のポイント3つ
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ロングテールが「刀らしさ」を取り戻す理由

純正カタナはバッテリーをシート下に押し込んだ設計のため、テールが短くなっています。ロングテールKITは旧GSX1100Sカタナのシルエットを再現しながら、収納スペースも確保できる一石二鳥のパーツです。

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ヨシムラパーツが変えるカタナの世界

ヨシムラのチタンサイクロンDuplex Shooterや専用セパハンKITは、走りも見た目もノーマルから別世界に。特にマフラーは低回転から高回転まで排気音と出力特性が激変します。

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車検・構造変更の落とし穴を知っておく

ロングテールやセパハンへの変更は、車検証の全長・全幅から一定以上外れると構造変更申請が必要になります。事前に寸法を確認しておけば、突然の出費を防げます。


新型カタナのテールが短い本当の理由とロングテールの必要性



新型KATANA(GSX-S1000S)は、発売当初からそのショートテールのスタイルに賛否両論がありました。旧GSX1100Sカタナを知る世代のライダーからは「テールが短すぎてカタナらしくない」という声が多く上がり、発売直後からロングテール化のニーズが一気に高まりました。


なぜ新型のテールはここまで短くなってしまったのでしょうか?


実はこれには明確な理由があります。新型KATANAはGSX-R1000K5系のエンジンを流用した設計の都合上、本来バッテリーが収まるはずのフレーム後方スペースをガソリンタンクが占拠しています。行き場を失ったバッテリーがタンデムシート下に移動してきた結果、テールカウル内はETC本体1個入れるのもギリギリというほどのスペースしか残らなかったのです。まるでファミマの弁当のようにギチギチに詰め込まれた状態と言えばイメージしやすいでしょうか。


つまり、ショートテールは「デザインの選択」ではなく「構造上の必然」だったわけです。


ロングテールKITはこの問題を一気に解決します。テールカウルを後方へ延長することで、収納スペースを確保しながら同時に旧カタナのシルエットを再現できる、実用性とスタイルを両立したカスタムです。千葉県のオオノスピードが手がけた「GTテールカウル」では、テールカウル上面がネジ1本で開閉できる設計になっており、ETC本体を入れても余裕のある小物入れスペースが生まれます。純正テールカウルでは「物入れがほぼ存在しない」状態だったことを考えると、機能面での恩恵は非常に大きいです。


各社からリリースされているロングテールKITの選択肢は豊富です。


| メーカー | 製品名 | 素材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| オオノスピード | GTテールカウル ベースキット | FRP / カーボンファイバー | ネジ1本で開閉できる小物入れ付き |
| ACTIVE(NEXTRY) | ドライカーボン ロングテール | ドライカーボン | 程よい延長量でバランスが良いと評判 |
| マジカルレーシング | ロングテールカウル | FRP / カーボン | 延長量が多めで旧カタナに近い全体シルエット |


それぞれデザインや延長の度合いが異なるため、「どこまで旧カタナに近づけたいか」というビジョンに合わせて選ぶのが基本です。


参考:オオノスピードのGTテールカウル、ACTIVE製品などロングテールKIT各種の製品情報と取り付け解説が確認できるWebike記事


【新製品】セパハン化&ロングテールで"より刀らしく"!新型カタナ向け外装パーツ2種│Webike News


新型カタナのロングテール取り付けで気をつける車検と構造変更の注意点

ロングテールを取り付けるとき、多くのオーナーが見落としがちなのが「車検証に記載された全長」との関係です。これが知らないと思わぬ出費に直結します。


道路運送車両法の保安基準では、バイクを改造した場合に車検証記載の全長から±30mmを超えて変化するときは「構造変更申請」が必要になります。新型KATANAの純正全長は2085mm(8BL-GT79B型)です。ロングテールKITによってテールカウルが13cm以上延長されるケースでは、この30mmの許容範囲を大きく超えてしまう可能性があります。


構造変更申請は通常の車検と違い、事前に運輸支局へ持ち込んで新しい車検証を取得しなければなりません。費用は手数料や重量税の再計算が入るため、状況によっては車検費用が2万円程度余計にかかるケースもあります。さらに、構造変更後は次の車検期限が変わることにも注意が必要です。


ロングテールの取り付けで構造変更が必要かどうかを事前に確認するには、以下を実施するのが確実です。


- 現状の車検証で全長(mm)を確認する
- 購入予定のロングテールKITの取扱説明書または製品ページで延長量(mm)を確認する
- 差分が30mm以内なら通常車検でそのまま通せる可能性が高い
- 差分が30mmを超えるようなら、構造変更申請を前提に陸運局へ確認する


さらに、フェンダーレスキットを同時に取り付ける場合は、ナンバープレートの位置や灯火類(ナンバー灯の有無)についても保安基準への適合確認が必要です。オオノスピードのGTテールカウルは製品版でナンバー灯が完備されている設計ですが、社外品によっては別途ナンバー灯の追加が必要なケースもあります。


取り付けに際して、構造変更申請の具体的な手順(必要書類:自動車検査証・検査票・点検整備記録簿・構造変更申請書など)はグーバイク掲載の専門記事が詳しくまとまっています。


バイク車検における構造変更とは?手続き方法や必要な書類│グーバイク


新型カタナ向けヨシムラ チタンサイクロン Duplex Shooterの実力

ヨシムラが新型KATANA向けに開発した「機械曲 チタンサイクロン Duplex Shooter(政府認証)」は、2020年2月に発売されたKATANA初のヨシムラ製フルエキゾーストです。価格はメタルマジックカバー仕様(TM)で当時税込み約20万円前後。チタンという高級素材ながら、近接排気騒音94dB/5000rpm、加速走行騒音82dBという政府認証・車検対応の数値をクリアしています。


このマフラーの最大の特徴が「Duplex Shooter(デュプレックス・シューター)」と呼ばれる独自機構です。φ105×230mmのステンレス製サブサイレンサーを設けて、そこからも排気する二重出口構造により、消音とパワーを同時に実現しています。通常、チタンは消音に不利な素材ですが、この機構のおかげでアイドリング時や巡航時の音はむしろノーマルよりジェントルなくらいです。これは意外ですね。


では性能面ではどう変わるのか。実走インプレッションによると、ノーマルと比べてパワーカーブに極端な差はないものの、吹け上がりのスピードが格段に速くなり、特にレッドゾーン手前の高回転域では目がついていかないほどの加速感が体感できます。低回転では「ズヴァッ!」という重厚な排気音が、回転の上昇とともに「クゥオーッ!」という刺激的な高音に変化します。減速時のエンジンブレーキが滑らかになることや、マフラーの軽量化によってハンドリングが軽くなる効果も見逃せません。


重量はTM仕様で7.5kgとされています。ノーマルのKATANA純正サイレンサーは約8kg前後と言われているため、重量差は微小に見えますが、車体後方の重量が変わるとマシンのフィーリングには明確な差が出ます。


チタンサイクロンの仕様は以下の通りです。


| 項目 | 数値・仕様 |
|---|---|
| 近接排気騒音 | 94dB / 5,000rpm |
| 加速走行騒音 | 82dB |
| 主素材 | チタン |
| サブサイレンサー素材 | ステンレス(φ105×230mm) |
| 法規対応 | 政府認証・排出ガス規制・騒音規制適合 |
| 重量(TMタイプ) | 7.5kg |


ヨシムラのKATANA用製品情報と適合年式は公式サイトで確認できます。


ヨシムラジャパン公式 KATANA適合製品一覧


新型カタナのヨシムラ セパハンKITがスタイルと走りをここまで変える

ロングテールカスタムと並んで、新型KATANAオーナーに人気が高いのがヨシムラの「ハンドルKIT(セパハン)」です。つまりセパハン化が、カタナらしさを取り戻す核心です。


新型KATANAに純正装着されているのはアップハンドル仕様です。これについては旧カタナ乗りから「ローハンドルでなければカタナではない」という声が根強く、ヨシムラはこのニーズに応えてセパレートハンドルKITを開発しました。価格は税込57,200円(品番:693-199-1001、スレートグレー)で、トップブリッジのハンドルクランプ部に装着したベースプレートにセパレートハンドルをマウントする方式を採用しています。


ただし、新型KATANAをそのままローハンドル化しようとすると「タンクカバーとハンドルが干渉する」という構造的な問題があります。純正タンクカバーの形状の都合で、正常なディメンションのままハンドルを下げることができないのです。この点の対処法としては、オオノスピードの「ショートタンクカバー(FRP黒ゲルコート仕上げ)」を組み合わせる方法があります。タンクカバー自体をインナータンクギリギリまで削ることで干渉が解消され、旧カタナ特有の垂れ角の付いたローハンドルが実現できます。


ヨシムラのセパハンに換装したKATANAに実際に跨った試乗インプレッションでは、ポジションは軽い前傾になるものの、ストリートで長時間走っても疲れるレベルではなく、コーナー進入時にフロントへの荷重を積極的に使えるスポーティな乗り味に変化すると報告されています。


なお、2020年11月にはヨシムラ製セパハンKITの自主回収が実施されたことがあります。ハンドルバーそのものの品質に起因する問題で、後に対策部品が供給されています。これはリリース直後の製品として珍しい出来事でしたが、ヨシムラが自主的に対応した点は評価されています。現行品は改良済みですが、中古品を購入する際には品番・ロットの確認を徹底することが条件です。


セパハンKITとロングテールを組み合わせた完成形に近い姿は、2019年のKATANA Meeting、2020年1月のEICMAヨシムラブースでも展示されており、「旧カタナをコピーするのではなく、現代のKATANAを作る」というコンセプトで設計されています。参考情報として、ヤングマシンのEICMA現地レポートが詳しいです。


ヨシムラ機械曲チタンサイクロンマフラー「Duplex Shooter」インプレッション│ヤングマシン


新型カタナのロングテール+ヨシムラで完成するカスタムの独自視点:トータルコーディネートの「順序」が仕上がりを決める

ロングテールとヨシムラパーツを組み合わせるカタナカスタムには、多くの記事では語られない「順序の問題」があります。これが条件です。


多くのオーナーが最初にマフラーを交換し、次にハンドル、そしてロングテールという順番で進めます。しかしこの順序だと、マフラー交換後に車検証の全長・騒音値が確定し、その後にロングテール化で全長がさらに変わるため、構造変更申請を2回行う羽目になることがあります。結果として、車検対応費用が合計で4万円以上に膨らんだという実例も出ています。


理想的な順序は「外装(ロングテール)→ハンドル→マフラー」です。


外装変更から始めてまず構造変更申請で全長・全幅を確定させ、その状態でハンドルやマフラーを追加するとスムーズです。マフラーは政府認証品(ヨシムラのDuplex Shooterはこれに該当)であれば車検証への影響が最小限で済みます。


また、ロングテール化によってバッテリーの搭載位置が変わる製品(オオノスピードのGTテールカウルのように、バッテリーをテール後方に移す仕様)では、電装系のハーネス延長が必要になることがあります。作業前に配線の長さと取り回しを確認しておくことで、後から追加工賃が発生するトラブルを防げます。


さらに、ロングテール化でバッテリーが後方に移動すると車体後部の重量が増えます。この重量変化により、純正セッティングのままではリアサスが若干沈み気味になる感覚を覚えるオーナーもいます。そういった場合は、リアショックのプリロード調整を1段上げるだけで体感が改善することが多く、コストをかけずに対応できます。


「カスタムの順序」と「電装・足回りへの影響」を事前に把握しておくだけで、カタナカスタムの完成度とコスト効率は大きく変わります。知っていて損はない情報です。


バイクカスタムの車検対応と保安基準についての全般的な知識は、Webike掲載の専門記事が参考になります。


【違法?合法?】あなたの愛車は大丈夫?カスタムを楽しむための保安基準ガイド│Webike News




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