

純正タイヤのまま走り続けると、あなたは年間で1万円以上を余分に損しているかもしれません。
KTM RC390(2022年以降の現行モデル)の純正タイヤサイズは、フロントが110/70ZR-17、リアが150/60ZR-17です。同じKTM 390シリーズであるデューク390と共通のサイズなので、パーツの流用性が高いのも特徴のひとつです。
指定空気圧は前後ともに定められており、フロント2.0 bar(約29 PSI)・リア2.2 bar(約32 PSI)が基準値です。この数値は車両メーカーが車体の特性に合わせて決めたものであり、低くしすぎるとタイヤが過熱して偏摩耗が起きやすくなり、高すぎると接地面が減って雨天時のグリップが大幅に低下します。
純正装着タイヤはコンチネンタルの「コンチロード」で、ロードスポーツ向けのグランドツーリングタイヤに分類されます。ウォームアップが比較的早く、街乗りからワインディングまで幅広くこなせる設計です。「信頼感あるグリップを見せてくれる」という評価もある一方、サーキット走行や攻めた峠走行では物足りなさを感じるオーナーも少なくありません。
タイヤの性能は数字だけではわからない部分が多いです。コンチロードは耐久性と扱いやすさを重視したセッティングになっており、RC390の単気筒特有のパルシーなトルク感との相性は悪くないという声も見られます。ただし、新品時の表面の離型剤(ワックス)が残っている状態ではグリップが著しく低下するため、新品タイヤ装着後の最初の50〜80kmは慎重な走行が必要です。これはコンチロードに限らず、すべてのタイヤに共通する注意点です。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| フロントタイヤサイズ | 110/70ZR-17 |
| リアタイヤサイズ | 150/60ZR-17 |
| フロント指定空気圧 | 2.0 bar(約29 PSI) |
| リア指定空気圧 | 2.2 bar(約32 PSI) |
| 純正タイヤ銘柄 | コンチネンタル コンチロード |
空気圧管理が基本です。月に1回、冷間時(走行前)に確認する習慣をつけましょう。空気圧チェックには携帯型のデジタルゲージ(1,500〜2,500円程度)があれば自宅でも手軽に確認できます。
参考:RC390の諸元・スペック情報(バイクブロス)
https://www.bikebros.co.jp/catalog/33/32_2/
「タイヤの溝が残っていれば大丈夫」という考え方は、実は大きなリスクを抱えています。バイクのタイヤには走行距離・製造年月・スリップサインの3つの要素すべてで判断する必要があり、このどれかひとつでも基準を超えたら交換のサインです。
まず走行距離について確認しましょう。一般的なスポーツタイヤの場合、通常使用で1万〜2万kmが交換目安とされています。ただしRC390のようにサーキットやワインディングでスポーツ走行をメインにしているオーナーは、リアタイヤが5,000〜7,000km程度で交換時期を迎えることも珍しくありません。RC390の実際のオーナーのケースでは、約1万2,713km(約7,900マイル)時点で純正タイヤの交換を判断した例も報告されています。
スリップサインは、タイヤの溝の中にある小さな突起部分です。道路運送車両法では、バイクタイヤの溝深さ0.8mm未満での走行は整備不良として違反になります。罰則としては違反点数2点、反則金は普通車と同様に課されるリスクがあります。しかし、安全面を考えると溝が2〜3mm程度になった時点での交換が推奨されており、スリップサインが出てからでは遅すぎます。
製造年月については、タイヤのサイドウォールに4桁の数字(製造週と年)が刻印されています。例えば「2324」なら「2023年の第24週製造」という意味です。走行距離が少なくても、製造から3〜5年が経過したタイヤはゴムが劣化しており、ひび割れや硬化によってグリップ性能が著しく低下します。中古車でRC390を購入した場合は、まず製造年月の確認から始めることを強くお勧めします。
つまり「見た目だけで判断するのは危険」ということですね。特に中古購入オーナーは納車直後の確認が必須です。
タイヤ交換の費用については、RC390のミドルサイズ(110/70R17・150/60R17)の前後タイヤ交換費用は、タイヤ代と工賃を合わせておおよそ2万5,000〜4万5,000円程度が目安です。タイヤのグレードや購入先(持ち込み vs 店頭購入)によって変わります。持ち込み工賃は1本あたり1,000〜3,000円程度の追加が発生するショップが多いため、事前の確認が大切です。
参考:バイクのタイヤ寿命と交換時期について(バイク王 Bike Life Lab)
https://www.8190.jp/bikelifelab/notes/beginners/motorcycle-tire-lifespan/
RC390のタイヤ交換を検討するとき、最も悩むのが銘柄選びです。RC390はストリートスポーツとして設計されているため、「街乗り+ワインディング」「サーキット寄り」「ツーリング重視」の3つのシーンに分けて考えると選びやすくなります。
RC390装着可能な代表的な銘柄を整理しましょう。
| 銘柄 | カテゴリ | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| ダンロップ SPORTMAX Q5A | スポーツ・オールラウンド | DRY/WETバランス良好、軽快なハンドリング、ライフも良好 | 街乗り〜ワインディング〜ツーリング |
| ミシュラン Power 6 | ハイパースポーツ | 100%シリカ技術、低温でもグリップ安定、軽快な倒し込み | ワインディング〜スポーツ走行 |
| ブリヂストン BATTLAX S22 | ハイパースポーツ | 低路面温度でも高安定性、サーキット走行に強い | 冬場・低温時サーキット〜ワインディング |
| ピレリ DIABLO ROSSO Ⅲ | スポーツ | RC390純正装着実績あり、バランス型、街乗りから峠まで | 街乗り〜峠 |
| ダンロップ SPORTMAX Q5S | ハイグリップ | レース由来のカーボン&シリカ、サーキット向けハイグリップ | サーキット〜激しいワインディング |
ウェビックのRC390用タイヤ売れ筋ランキングでは、ダンロップ SPORTMAX Q5Aが1位となっており、多くのRC390オーナーに選ばれています。2024年に登場した比較的新しいモデルで、シリカ配合のコンパウンドにより低温・雨天でも安定したグリップを発揮します。フロントタイヤが110/70R17、リアタイヤが150/60R17のサイズラインナップが揃っているため、RC390にそのまま装着できます。
ミシュランのPower 6は、RC390への装着事例も多く報告されています。特にワインディングを楽しむオーナーから評価が高く、「意のままに動く」素直なハンドリングが特徴です。ミシュランが採用する「2CT+(デュアルコンパウンド)」構造により、センター部分はライフ性能を重視しながら、ショルダー部分は強力なグリップを発揮する設計になっています。
ブリヂストンのS22は、特に路面温度が低い冬場や早春・晩秋のサーキット走行で強みを発揮するタイヤです。実際にRC390への装着事例も存在しており、「低温時でも安定性が高い」という評価があります。一方で、S23のミドルサイズ(110/70R17等)は現状ラインナップされていないため、RC390にはS22が対応モデルとなります。これは見落としがちなポイントです。
これは使えそうです。タイヤ選びで失敗しないためには、まず「どこで何のために走るか」を明確にしてから銘柄を絞り込むことが大切です。
参考:ミシュランPower6 RC390装着事例(motohassy.com)
https://motohassy.com/6910/
参考:ブリヂストンS22 RC390装着事例(motohassy.com)
https://motohassy.com/5735/
RC390のタイヤ交換で、多くのライダーが気づかないうちにやってしまう「失敗パターン」がいくつか存在します。知らないと余分な出費や走行リスクにつながるため、ここで整理しておきましょう。
まず最も多いのがリアだけの単独交換です。バイクは後輪駆動のため、リアタイヤが先に摩耗します。そのため「リアだけ新品に替えればいい」と考えるオーナーが多いのですが、前後でタイヤの丸み(プロファイル)が異なると、コーナリング時の挙動に違和感が生じます。ベストは前後同時交換ですが、コスト的に難しい場合でも、フロントとリアのタイヤ使用状況を定期的に比較しながら管理することが重要です。
次に「ワンサイズ大きいタイヤへの変更」も注意が必要です。実際にRC390オーナーが純正の150リアに対して160サイズを装着した事例がRedditで報告されていますが、フレームやスイングアームへの干渉リスク、スピードメーターの誤差、ハンドリング特性の変化などのデメリットがあります。サイズ変更には十分な知識とメカニック確認が必要です。
痛いですね。意図せぬハンドリング変化は転倒リスクに直結します。
タイヤ交換後の慣らし走行についても忘れがちなポイントです。新品タイヤには製造時の離型剤がサイドウォール付近に残っており、これが路面に乗るとグリップが急激に落ちます。新品装着後は最初の50〜100kmは急加速・急ブレーキ・深いバンクを避け、タイヤをしっかり路面に馴染ませてから本来の性能が発揮されます。
また、ハイグリップタイヤを選ぶ際に注意したいのが走行距離(ライフ)の短さです。ダンロップQ5SやブリヂストンS22のようなスポーツ寄りのタイヤは、グリップ性能が高い反面、通常走行での摩耗が早く、サーキット走行メインなら3,000〜5,000km程度で交換が必要になる場合があります。年間の走行距離と走り方に合わせて、性能とライフのバランスを取ることが重要です。
参考:バイクタイヤの前後同時交換の必要性(バイク王 Bike Life Lab)
https://www.8190.jp/bikelifelab/notes/beginners/motorcycle-tire-lifespan/
タイヤ選びの議論でよく見かけるのが「どのタイヤが一番グリップするか」という比較です。しかし実際には、最もグリップするタイヤよりも、自分の乗り方・走り方に最も適したタイヤを選ぶことのほうが、安全性と満足度の両面で重要です。この視点はあまり取り上げられませんが、RC390オーナーにとって特に意識してほしいポイントです。
RC390という車両は、373.2ccの単気筒エンジンで最高出力32kW(44PS)・最大トルク37Nmを発揮し、車両重量は155kgと軽量です。このスペックが示すように、RC390はパワーウェイトレシオが高く、タイヤへの負荷が集中しやすい構成になっています。したがって、「重量級ツアラー向けのロングライフタイヤ」よりも、軽量スポーツバイクの特性を引き出せるミドルクラス向けのラジアルスポーツタイヤを選ぶほうが車両の特性を活かせます。
たとえば、週末のワインディングがメインで、平日は通勤に使うというオーナーには、ダンロップQ5Aのような「スポーツ+ツーリング」の両立型が最適です。Q5AはRC390のタイヤサイズ(110/70R17・150/60R17)をカバーしており、低温・雨天時でもグリップが安定しているため、季節を問わず使いやすいのが魅力です。一方、休日のサーキット走行がメインであれば、ミシュランPower 6やブリヂストンS22が本来の性能を発揮しやすい環境です。
また、RC390でサーキット走行を楽しむ方に独自の観点から一つ紹介したいのが「タイヤウォーマーの活用」です。ハイグリップタイヤは一定の温度(おおよそ70〜90℃程度)に達してから本来のグリップを発揮しますが、走行枠の短い走行会やスポーツ走行では温度が上がりきらないまま走ることになりがちです。タイヤウォーマー(市販品で前後セット2〜3万円台から)を使うと、ピットでタイヤを事前加温できるため、走り出し直後のグリップが向上します。これはハイグリップタイヤを選んだ際にセットで検討したい知識です。
結論は「走り方ありきでタイヤを選ぶ」です。グリップ力だけで選ぶと、ライフの短さや特定条件での扱いにくさにつながりやすくなります。
純正装着のコンチロードから初めて社外スポーツタイヤへ交換する場合、まずはQ5AやPower 6のような「スポーツ×扱いやすさ」を兼ね備えたモデルから入り、走り方に合わせてよりスポーティな銘柄に移行していくのが、失敗の少ないステップアップの方法です。
参考:KTM RC390 2024年式スペック詳細(ウェビック)
https://www.webike.net/bike/6653/service/
参考:2026年バイクタイヤ人気ランキング(ナップス)
https://www.naps-jp.com/Page/Feature/best-tires-2025.aspx

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