mvアグスタ スーパーヴェローチェ セリエオロの限定500台と価格

mvアグスタ スーパーヴェローチェ セリエオロの限定500台と価格

MVアグスタ スーパーヴェローチェ セリエオロの全貌と価格・スペック

958万円のバイクなのに、公道でリラックスして乗れてしまいます。


MVアグスタ スーパーヴェローチェ セリエオロとは?
🏆
世界限定500台のスペシャルモデル

2022年EICMAでプロトタイプを初公開し、2024年に正式発表。全世界でわずか500台のみ生産される「ゴールドシリーズ」最高峰モデル。

208PS・0-100km/hは2.9秒

998cc直列4気筒エンジンが13,000rpmで208PSを発揮。最高回転数14,000rpmという超高回転型ユニットを搭載。

💰
税込価格958万円・4年間保証付き

イタリア・ヴァレーゼ工場で1台ずつ手作業で製造。購入時には専用キット・4年間メーカー保証が付属するプレミアムパッケージ。


MVアグスタ スーパーヴェローチェ セリエオロとは何か:「セリエオロ」の意味と誕生背景


「セリエオロ(Serie Oro)」とはイタリア語で「ゴールドシリーズ」を意味します。MVアグスタのラインナップのなかでも、数量限定の特別なモデルにのみ冠される称号です。つまり、このバイクはブランドの象徴そのものといえます。


スーパーヴェローチェ1000セリエオロは、2022年11月のEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)で世界初公開されたプロトタイプをもとに、約2年の開発期間を経て2024年7月に正式発表されました。フルカウルスーパースポーツスーパーヴェローチェ」シリーズをベースとしつつも、デザイン・素材・電子制御のすべてが専用開発という徹底ぶりです。


「SuperVeloce」はイタリア語で「超高速」を意味し、その名に恥じないパフォーマンスが与えられています。0-100km/hの加速はわずか2.9秒。これはスポーツカーを凌ぐ数字です。


生産は、イタリア北部・ヴァレーゼにあるMVアグスタ唯一のファクトリーで行われます。エンジンの製作から車体の組み立てに至るまで、すべてが職人の手作業という点が量産モデルとは根本的に異なります。世界限定500台という数字は、アルプス山麓の工房で職人が一台一台丁寧に仕上げる生産能力の上限でもあります。












項目 内容
正式名称 Superveloce 1000 Serie Oro
「セリエオロ」の意味 イタリア語でゴールドシリーズ
世界生産台数 500台限定
プロトタイプ公開 2022年EICMA(ミラノショー)
正式発表 2024年7月
日本導入 2024年秋以降
価格(税込) 958万円


なお、2024年3月からMVアグスタの日本における正規輸入元はKTMジャパンとなっており、国内での窓口はKTMジャパン系列の正規ディーラーを通じて行われています。


参考:MVアグスタの「スーパーヴェローチェ1000セリエオロ」正式発表の詳細と専用キット内容について


スーパーヴェローチェ セリエオロのエンジンスペック:208PSと14,000rpmの実力

スーパーヴェローチェ1000セリエオロの心臓部は、998ccの水冷4ストローク直列4気筒DOHCエンジンです。最高出力は13,000rpmで208PS(153kW)、最大トルクは11,000rpmで116.5Nm(11.9kgm)を発揮します。


注目すべきは、最高回転数が14,000rpmに達する点です。これを可能にしているのが、16本のチタン製ラジアルバルブ、鍛造チタン製コネクティングロッド、DLCコーティング済みカムシャフトという組み合わせです。DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングは、摩擦係数を極限まで下げる表面処理であり、ここまでの高回転でエンジンを使い続けられる理由のひとつです。


振動対策もユニークです。2倍速で回転する2次振動バランサーを採用することで、14,000rpmという回転域でも振動を54%低減していると公表されています。一般的なスーパースポーツと比べても、ライダーが感じる疲労度が大幅に抑えられているということです。


エンジン管理はMVICS 2.1システムが担当し、8本のインジェクター(下部4本+高圧噴射用上部4本)を統合制御します。スロットルボディの径は50mmで、電子式ライド・バイ・ワイヤ(RBW)が採用されています。



  • ⚙️ 排気量:998cc、ボア×ストローク 79mm×50.9mm

  • ⚙️ 圧縮比:13.4対1

  • ⚙️ 最高出力:208PS / 13,000rpm

  • ⚙️ 最大トルク:116.5Nm / 11,000rpm

  • ⚙️ 最高回転数:14,000rpm

  • ⚙️ 変速機:6速(双方向クイックシフター標準)

  • ⚙️ 0-100km/h加速:2.9秒


実用面での意外な事実として、実際に試乗したジャーナリストによると「低速でのパワーフィーリングが本当に素晴らしく、6,000rpm前後でのショートシフトが快適だった」とのことです。208PSという数字から「常に全開でなければ楽しめない」と思いがちですが、市街地を含む150kmのライドでも十分楽しめたという評価は注目に値します。


つまり、208PSのポテンシャルを余裕として使いながら、日常的なペースでも上質に楽しめる設計ということです。


参考:世界初試乗レポートによるスペック詳細と実際の走行インプレッション
MV AGUSTAのSUPERVELOCE 1000 SERIE OROを世界初試乗|RIDE-HI


スーパーヴェローチェ セリエオロのデザインと40箇所のカーボン:1972年GPマシンから受け継いだ空力ウイング

スーパーヴェローチェ1000セリエオロのデザインで最もインパクトがあるのは、フロントに備えられた空力ウイングです。これは単なる見た目の演出ではありません。MVアグスタが1972年のグランプリマシンに、当時まだどのメーカーも採用していなかった空力ウイングを世界で初めて装着したことにインスパイアされた、歴史的経緯を持つデバイスです。


320km/hの速度域で39.2kgものダウンフォースを発生させます。39.2kgといえば、小型のスーツケースを満載にした重量ぶんがフロントタイヤに押しつけられるイメージです。高速走行時の圧倒的な直進安定性の根拠がここにあります。


ボディには鍛造カーボンとラミネートカーボンを全41箇所に採用しています。ダッシュボードサポート、チェーンガード、フルフェアリング、そして購入時に付属する専用キットのパーツにも及びます。これは軽量化と強度を両立するための設計で、乾燥重量194kgという数字に直結しています。


エキゾーストはアクラポヴィッチがこのモデル専用に開発したチタン製4本出しです。MVアグスタの伝説的モデル「F4 750セリエオロ」をオマージュした「オルガンパイプ」形状で、リアカウルの下からまとめて突き出す独特のビジュアルは、他のどのバイクにも存在しません。この形状が固有の音色を生み出すようチューニングされており、7,000rpmを超える高回転域では耳に残るほどの鋭いサウンドトラックを奏でます。


ホイールも見逃せません。伝説的モデル「F4 750セリエオロ」の星型ホイールを再解釈し、キャストホイールとスポークホイールを融合させた独創的なデザインです。タイヤはピレリディアブロ スーパーコルサSP V4のこのモデル専用バージョンで、フロント120/70 ZR17、リア200/55 ZR17を履きます。


カラーリングは3色展開です。



  • 🎨 アゴシルバー:GPレースの記憶を呼び起こすシルバー

  • 🎨 パールショックレッド:MVアグスタの象徴的なイタリアンレッド

  • 🎨 ゴールドチクリスティカ:チクリスティカ金色という名の特別色


参考:デザインと空力の詳細解説、および3色カラーバリエーションの写真
限定500台!MVアグスタがライダーの願望を具現化した最高峰モデル|DIME


スーパーヴェローチェ セリエオロの電子制御と8段階トラクションコントロール:オーリンズ電子制御サスが実現する安全性

208PSというパワーを公道で使いこなすには、先進の電子制御パッケージが不可欠です。スーパーヴェローチェ1000セリエオロはその点で、現在の市販バイクのなかでも最高水準の装備を持っています。


ライディングモードはプリセット3種類(レイン・スポーツ・レース)に加え、ライダーが自由に設定できる「カスタム」モードが用意されています。カスタムモードではスロットルレスポンス、エンジントルク、吸気、リミッター、電子制御サスペンションなどのパラメーターを個別に調整できます。走る場所に合わせてきめ細かくセットアップできるということですね。


トラクションコントロールは8段階です。雨天用2段階、公道用3段階、サーキット用3段階と用途に応じた細かな介入レベルが設定されており、完全解除も可能です。これは重要な点で、腕に自信があるライダーはサーキットでトラクションコントロールをオフにして素のエンジンパワーと向き合うこともできます。


FLC(フロントリフトコントロール)はウィリーを単純に抑制するシステムではなく、慣性プラットフォームのデータをもとに「最適なリフト角を維持しながら加速を最大化する」という設計思想が特徴的です。これはローンチコントロールと連携して作動します。


足まわりはオーリンズ製の電子制御サスペンションを前後に採用しています。フロントはφ43mm倒立フォーク、リアはφ36mmモノショックで、いずれもプリロードリバウンドコンプレッションを電子的に調整できます。さらにオーリンズ製電子制御ステアリングダンパーも装備しており、自動制御と手動調整の両方に対応しています。


ブレーキブレンボのStylemaキャリパーとラジアルマスターシリンダーの組み合わせで、フロントは320mmダブルディスク、リアは220mmディスクです。ABSは2段階の介入レベルを設定でき、コーナリングABSとRLM(リアホイールリフトアップ軽減機能)を組み合わせた高度な制動管理が働きます。



  • 🔧 ライディングモード:レイン/スポーツ/レース/カスタム(4種類)

  • 🔧 トラクションコントロール:8段階(解除可能)

  • 🔧 サスペンション:オーリンズ電子制御(前後)

  • 🔧 ブレーキ:ブレンボ Stylema(前)/2ポット(後)

  • 🔧 クイックシフター:MV EAS 4.0(双方向対応)

  • 🔧 クルーズコントロール標準装備


これらの電子制御は、単にラップタイムを縮めるためではなく、ライダーの安全マージンを広げながら「乗り続けられる」バイクにするためのものです。これが原則です。


スーパーヴェローチェ セリエオロの購入条件と専用キット:958万円で手に入るもの・手に入らないもの

スーパーヴェローチェ1000セリエオロの価格は958万円(税込み)です。ただし、単純に「958万円払えば買える」というわけではありませんでした。当初、予約注文はMVアグスタの「ブランドコレクター」と呼ばれる既存のオーナーに限定されており、一般ライダーはまず予約できない状況でした。世界500台のうち、ブランドコレクター枠を外れた車両のみが正規ディーラーを通じて購入できる扱いです。


実際に車両を手に入れた際の付属品も充実しています。



  • 📜 車両と同じシリアルナンバーが記載された真正証明書(コレクタブルな価値を担保する書類)

  • 🛡️ ガレージ保管用の専用バイクカバー

  • 💺 本革+アルカンターラ素材のタンデムシート

  • 🦶 タンデム用フットペグおよびサポート

  • 🏍️ カーボン製タンデムヒールガード

  • 🔩 CNC削り出しブレーキ・クラッチレバー

  • ⚙️ スイングアームピン高さ調整用プレート

  • 🔧 4年間のメーカー保証(通常は2年間が多いなか、この保証期間は手厚いといえます)


注目すべきは、モビサットモジュール搭載のサテライトアラームシステムが標準装備されている点です。これはGreenboxアプリで管理でき、購入後1年目はサービスを無料で利用できます。2年目以降の費用が気になる場合は事前に確認しておくのが賢明です。


さらに、GPS内蔵によりMV Rideアプリとの直接通信が可能です。5.5インチTFTカラーダッシュボードにナビ経路が表示され、走行データ(ルート・速度・使用ギアバンク角・高度・運転時間)を走行後にアプリで振り返ることもできます。同じアプリを使うMVアグスタオーナーとルートを共有したり、カスタムマップを作ったりと、コミュニティとしての楽しみ方も提供されています。これは使えそうです。


なお、車両価格958万円には重量税・登録諸費用・任意保険料は含まれていません。1000ccクラスの輸入スーパースポーツにおける任意保険料は車両価格を考慮すると相当の額になるため、購入前に必ず総コストをシミュレーションしておくことをおすすめします。


参考:詳細な専用キット内容と購入条件の解説
限定500台!MVアグスタ スーパーヴェローチェ1000セリエオロを正式発表|ヤングマシン


スーパーヴェローチェ セリエオロのライディングポジションと実用性:「超スポーツなのに快適」という独自の乗り味

スーパーヴェローチェ1000セリエオロに対して多くのライダーが抱くイメージは「攻撃的なポジションで、長時間乗ると体が限界になるフルカウルスーパースポーツ」ではないでしょうか。実際には、そのイメージは正確ではありません。


世界初試乗を行ったモーターサイクルジャーナリストのAlan Cathcart氏は「予想外にリラックスしたライディングポジション」と評しています。その根拠は具体的な設計数値にあります。クリップオンハンドルは標準的なスーパースポーツより35mm高く設定されており、デフォルトのフットレスト位置は70mm低く・かつ後方に配置されています。これにより、手首や肩への過剰な荷重がなく、バランスの取れたスタンスが実現されています。


このポジションはもともとベースとなったブルターレ(MVアグスタのネイキッドモデル)の設計思想を受け継いだ部分が大きく、長距離ライドを視野に入れた設計がスーパースポーツのカウルに包まれているという構造です。


150kmのテストライドでも、市街地のストップ&ゴーから山岳ワインディング、高速区間まで一貫して乗りやすかったという評価は注目です。200mmという幅広のリアタイヤが長距離での切り返しをやや重く感じさせる場面はあるものの、ハンドリングは常に「寛容」で、コーナー途中で姿勢が乱れても車体が起き上がらずにそのまま減速してくれる安定感があります。


フロント・ピレリ ディアブロ スーパーコルサとオーリンズサスペンションの組み合わせが、路面追従性と旋回安定性の高さを支えています。こういった安心感のある設計が、958万円という車両が「ガレージの飾り物」にとどまらず、実際に公道で走れるバイクであることを証明しています。


なお、シート高は845mm(ほぼ日本人男性の平均的な足つき限界に近い数字です)で、シート素材には本革とアルカンターラが使用されています。長時間ライドでの快適性への配慮が、素材選択にも表れています。


参考:世界初試乗レポートによる実際のライディングポジションと乗り味の詳細評価
MV AGUSTAのSUPERVELOCE 1000 SERIE OROを世界初試乗|RIDE-HI