

フェンダーレスキットをつけたNMAX125が、50万円の罰金対象になることがある。
ヤマハNMAX125は、124ccの水冷4ストロークSOHC4バルブエンジンに、可変バルブ機構「VVA(Variable Valve Actuation)」を搭載したBLUE COREエンジンが特徴です。エンジン回転数が6,000rpmに達した瞬間、吸気カムが低速向けから高速向けに切り替わる仕組みで、低速域の力強さと高速域の伸びを両立しています。最高出力は12.2PS/8,000rpm、最大トルクは11.2N・m/6,000rpmと、125ccクラスとして十分なスペックを誇ります。
2025年モデルはスタイリングの刷新、4.2インチLCDメーターの採用、前後サスペンションセッティングの見直しが行われ、メーカー希望小売価格は389,400円(税込)となっています。燃費は国交省届出値で51.7km/L(60km/h定地走行時)と、毎日の通勤・通学でも財布にやさしい一台です。
つまりNMAX125は、購入直後からすでに完成度の高い車両です。それでも「もう少し自分らしくしたい」「通勤をより快適にしたい」という気持ちはごく自然なもの。カスタムの方向性を決める前に、まずこのベース性能をしっかり把握しておくことが重要です。
カスタムは大きく分けて3つの目的に整理できます。
| 目的 | 主なカスタム例 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 🎨 見た目・ドレスアップ | フェンダーレス、マフラー交換、LEDテール | 5,000円〜3万円 |
| 🛡️ 快適性・利便性アップ | スクリーン、グリップヒーター、スマホホルダー | 3,000円〜2万円 |
| ⚡ 走行性能アップ | 社外マフラー、サスペンション調整 | 2万円〜8万円 |
このように目的を整理してから取り組むと、予算の無駄なく理想の一台に近づけられます。
参考:NMAX125の公式スペックはヤマハ発動機公式サイトで確認できます。
マフラー交換は、NMAX125カスタムの中でもっとも定番かつ効果の大きい選択肢のひとつです。純正マフラーはサイレンサー部分が大きく、どうしても重量や見た目のボリューム感が出てしまいます。社外マフラーに交換することで、軽量化による加速フィールの向上、排気音の質感アップ、スポーティな外観の演出といった複数のメリットを同時に得られます。
人気メーカーとしては、BEAMSのCORSA-EVO2(ヒートチタン仕様)、RPMの管楽器サウンドが特徴的なモデル、SP忠男のパワーボックスなどが挙げられます。価格帯はスリップオンタイプ(サイレンサー部のみ交換)で2〜5万円程度が相場です。取り付け自体はボルトオン対応品であれば1〜2時間程度で作業できます。
ここで重要なのが、法律面の確認です。NMAX125は排気量50〜125ccの「第二種原動機付自転車」に分類されます。この区分の近接排気騒音規制値は90dB以下、加速走行騒音は79dB以下と定められています(平成22年規制)。規制に適合していない社外マフラーを装着して公道を走ると、「整備不良」または「消音機不備」として違反点数2点+反則金7,000円が科せられます。
「JMCAプレート」(日本二輪車用品連合会の認定マーク)または「Eマーク」が付いている製品を選ぶのが基本です。ただし、購入時は適合していても、経年劣化でサイレンサーに劣化や穴が生じると音量が上がり、規制値を超えることがあります。そうなる前に適合品への交換が必要です。
また、毎年6月は「不正改造マフラー取締強化月間」として警察による集中取り締まりが実施されます。6月のツーリングシーズン前に自分のマフラー状態を確認しておきましょう。JMCA非対応品であっても基準値を下回っていれば違法ではありませんが、証明が困難なため、認定マーク付きを選ぶ方が安全です。
参考:違法カスタムの種類と罰則を詳しく解説しています。
【実はNG】やってはいけない違法バイクカスタム3選 - モトコネクト
NMAX125は純正でもスクリーンが装備されていますが、その高さは比較的コンパクトに設計されています。高速走行時や冬場の通勤では、胸〜顔まわりへの風当たりが強く、長時間乗ると疲労感が積み重なります。ロングスクリーンへの交換は、この「ライダーへの風圧」を大幅に軽減できる実用的なカスタムです。
市販のロングスクリーンは縦570mm×横400mm程度(ハガキの長辺が約148mmなので、縦方向にハガキ約4枚分の長さ)のアクリル製が多く、スモーク・クリアの2タイプから選べます。価格帯は5,000円〜2万円程度で、ボルトオン交換で工賃なしでも作業できるものが多いのも魅力です。
次に、グリップヒーターについても触れておきます。NMAX125は電源取り出しがしやすい設計のため、社外グリップヒーターの後付けがスムーズです。KIJIMAやデイトナの製品は5段階温度調整が付いており、真冬でも素手で走れるレベルの暖かさを体感できます。価格は5,000円〜1万5,000円程度が相場です。
この2つを組み合わせるだけで、冬場の通勤快適性は別物になります。これは使えそうです。スクリーンで上半身への風を遮り、グリップヒーターで手先を温めることで、冷え込む朝でもストレスなく走れます。
さらに、同時に導入したいのがナックルガードです。ハンドル先端に装着する風防パーツで、手元への横風・雨・飛び石を防ぎます。3,000円〜1万円程度で購入でき、グリップヒーターとの相乗効果が高いパーツです。NMAXのようなアップライトポジションのスクーターは手に直接風が当たりやすいため、効果を体感しやすいです。
フェンダーレスキットは、リア周りの大型フェンダーを取り外してナンバーステーをコンパクトに置き換えるカスタムです。NMAXの純正リアは大きめのフェンダーで覆われており、これをフェンダーレス化するとリア周りが一気にシャープでスポーティな印象に変わります。専用設計のキットであれば加工不要のボルトオン装着が可能で、費用は5,000円〜1万5,000円程度です。
ただし、フェンダーレス化には重要な法律上の注意点があります。2021年10月1日以降に初めて登録されたバイク(NMAX125の現行世代もこれに該当)には、ナンバープレートの取り付け基準が厳格化されています。上下角度は「上向き40度以内・下向き15度以内」に収めなければなりません。これを超えると違反点数2点、そして最大50万円の罰金の対象になります。
具体的に禁止されている取り付け方は以下の通りです。
- ナンバープレートカバー(無色透明でも禁止)
- プレートの回転・折り返し・傾斜(上下・左右ともに制限あり)
- ナンバーへの物品の取り付けやフレーム取り付け
- 被覆や汚れで番号が読み取れない状態
フェンダーレス化自体は違法ではありませんが、ナンバープレートの角度基準を守らないキットを使うと即アウトです。購入時は「保安基準適合品」の表記があるものを選び、装着後に角度を実測・確認する習慣を持つことが大切です。角度の目安として、「40度=だいたいノートを1冊立てかけたくらいの傾き」と覚えておくとイメージしやすいです。
参考:ナンバープレート取り付け基準の改正内容を解説しています。
違反は最大で罰金50万円! バイクのナンバーは角度など取り付けに注意 - Webike
NMAXのウィンカーやテールライトをLEDタイプに交換するのも、ドレスアップカスタムとして人気があります。純正に比べて小型でスタイリッシュなものが多く、特に「スモールウィンカー」と呼ばれるコンパクトタイプは、リア周りをすっきり見せる効果があります。しかし、ウィンカーにも細かな保安基準が定められており、これを知らないまま交換すると違法状態になる可能性があります。
ウィンカーに関する主な規定は次の通りです。
- 発光色は橙色(アンバー)のみ
- 照明部の面積は7平方cm(500円玉程度)以上(Eマーク品は例外)
- 毎分60〜120回の一定周期で点滅すること
- フロントウィンカーの内側同士が240mm以上離れていること
- リアウィンカーの発光面中心が150mm以上離れていること
「Eマーク」付きのウィンカーは、面積基準の例外として認められているため、小型化も合法になります。クリアレンズのウィンカーでも電球がアンバー色であれば問題ありませんが、クリアレンズ+白色LED(白く発光するタイプ)の組み合わせは違反となります。購入時は必ず「Eマーク」か「橙色発光」かを確認することが原則です。
LEDテールライトについては、反射板の機能を備えていない製品を単独で装着するのも問題があります。純正テールランプには反射板機能が内蔵されていることが多く、社外品に替える場合は反射板が含まれているかどうかをチェックしましょう。厳しいところですね。
このように、見た目の変更系カスタムほど法規確認が欠かせません。パーツ購入前に「JMCAマーク」「Eマーク」「保安基準適合」の3ワードを軸に選ぶと、法的トラブルを回避しやすくなります。
参考:バイクカスタムの合法・違法の境界線を詳しく解説しています。
【違法?合法?】あなたの愛車は大丈夫? カスタムを楽しむための基礎知識 - Webike
NMAX125のカスタムを考えるとき、多くのライダーがまず目を向けるのはマフラーや外装です。しかし、実際に毎日乗るライダーほど「お金をかけるべき場所は別にある」と感じているケースが多くあります。それが、スマートフォンホルダー+USB電源の組み合わせ、そしてトップケースの2点です。
スマホホルダー+USB電源のセットは、合計3,000〜8,000円程度で揃えられます。スマホをナビとして使う場合、バッテリー消費が激しく、長距離では充電切れの心配が生じます。防水仕様のUSB電源+ホルダーがあれば、雨天でも安心してナビや音楽再生を継続できます。デイトナのスマホホルダーは振動吸収機能が内蔵されており、スマホの液晶へのダメージも軽減できます。
トップケースは、NMAX125のシート下収納(容量約25L程度)を補完する積載力を提供します。たとえばGIVIの30Lケースを追加すれば、フルフェイスヘルメット+A4書類+着替え一式をまとめて入れられます。通勤ライダーなら「リュックを背負わずに済む」という時間・体力の節約効果が非常に大きく、毎日の疲労感の積み重なりを防げます。価格帯はキャリア+ケースのセットで2万〜4万円程度です。
こうした実用装備の費用対効果は、見た目カスタムとは一線を画します。「マフラー交換に4万円かけるより、スマホホルダー+USB+トップケースで3万円使った方が毎日のクオリティが上がる」と感じるライダーは意外に多いのです。
さらに、アルミステップボードの交換(5,000〜1万円程度)も見逃せない一手です。雨の日に靴底が濡れているとステップで滑りやすくなりますが、アルミ製に変えることでグリップ力が向上し、発進・停車時の安全性も高まります。見た目のドレスアップ効果と安全性アップを同時に得られる、コスパの良いカスタムの一つです。
カスタムの費用対効果をまとめると、以下のような優先順位で考えるのが実用的です。
| 優先度 | カスタム内容 | 費用目安 | 主な効果 |
|---|---|---|---|
| ★★★ | スマホホルダー+USB電源 | 3,000〜8,000円 | 毎日のナビ・充電の快適化 |
| ★★★ | ロングスクリーン | 5,000〜2万円 | 風圧・疲労軽減 |
| ★★★ | グリップヒーター | 5,000〜1.5万円 | 冬季の快適性アップ |
| ★★☆ | トップケース+キャリア | 2万〜4万円 | 積載力・利便性の大幅向上 |
| ★★☆ | 社外マフラー(JMCAプレート品) | 2万〜5万円 | 軽量化・音の質感アップ |
| ★☆☆ | フェンダーレスキット(適合品) | 5,000〜1.5万円 | リア周りのドレスアップ |
結論は「快適性アップ系から始める」のが正解です。日常的に体感できる変化が大きく、トラブルのリスクも少ないため、カスタム初心者にも向いています。見た目重視のパーツに移行する際は、法律確認を必ずセットで行うことを忘れずに。

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