

冬の朝一番に走り出すと、ハイパースポーツタイヤはツーリングタイヤより滑りやすくなります。
ハイパースポーツタイヤは、二輪レースで培った技術とノウハウを投入して開発されたプレミアムスポーツタイヤです。深くバンクしたまま強大なパワーで加速してもグリップできる能力を限界まで高めており、高速ドライビングを想定した設計になっています。
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トレッドエッジ部に搭載された新開発コンパウンドが強力なエッジグリップを発揮します。フロント&リア専用設計パタンと専用開発コンパウンドがもたらす高いグリップ性能と軽快なハンドリングにより、まるで車両が軽くなったようなライディングフィールを体感できます。
参考)https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/products/detail/pr153/
サーキットでのスポーツ走行をするライダーは、かなりの確率でタイムアップを果たしています。グリップレベルや旋回力の向上に伴いライディングに余裕が生まれ、落ち着いて高いレベルでの走行が可能になります。
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つまりスポーツ性能を極限まで追求したタイヤということですね。
ハイパースポーツタイヤは温度依存性が高く、冷えているときは本当にカチコチで十分なグリップ力を発揮できません。ツーリングタイヤとハイパースポーツタイヤでは開発時に想定している使用温度が異なり、最高のパフォーマンスを発揮する狙っている温度域が違います。
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外気温が10℃を下回ると、ハイグリップタイヤはトレッドコンパウンドが暖められないためグリップ性能はガタ落ちします。冬季の路面温度が低い期間に関しては通常のツーリングをしている限り、ハイパースポーツタイヤがツーリングタイヤのグリップ力を上回る温度域までタイヤが温まることがありません。
具体的には、ハイグリップタイヤは少なくとも30℃以上の温度が必要で、ツーリングタイヤなら20℃でもしっかりグリップします。冬の朝一番の出発時や休憩などでタイヤが冷え切った後は、しばらくの間は控えめな運転を心がけ、タイヤを徐々に温めるように意識しましょう。
街中の走行では安心温度の35℃に遠く及ばず、常に冷えゴケのリスクを抱えています。
温度管理が安全走行の鍵ですね。
ブリヂストンのBATTLAX HYPERSPORT S23は、スポーツ走行に必要なパフォーマンスをすべての領域で妥協することなく向上させた次世代スポーツタイヤです。S22と比較してS23は耐摩耗性能が8%向上しており、テスト走行では8,000kmから10,000kmは走行できるというデータが得られています。
参考)https://www.jdt-news.co.jp/news/70160/
S22では前輪の偏摩耗が出ましたが、S23では溝の配置(パターン剛性)を変更して対処しています。トレッド面のゴム質とケース剛性のバランスが良く、すごく安心感があるという評価を得ています。
参考)https://ameblo.jp/tarokuma-penguin/entry-12912141645.html
国内では2024年2月1日から発売されており、サーキットだけでなく一般公道でも一段上のライディング性能を感じさせてくれるスポーツタイヤとして評価されています。北米のライダーからも、S22で9,000マイル(約14,500km)走行できたという報告があります。
参考)Reddit - The heart of the inte…
ビッグバイククラスで走行距離1万キロは十分狙えます。
各メーカーが独自技術でハイパースポーツタイヤを開発しています。ブリヂストンのBATTLAX HYPERSPORT S23は耐摩耗性とグリップのバランスに優れており、フロント用1サイズ、リア用5サイズを展開しています。
参考)超注目の新タイヤ「バトラックス ハイパースポーツS23」につ…
ピレリのDIABLO SUPER CORSA V4は、スパコル未経験で他社製品から履き替えたライダーのタイムアップ率が顕著で、シリカ配合のコンパウンドはウエット性能や形状復元性が良く転がり抵抗も少ないので燃費にも良いです。低温で硬くなりにくい性質がストリートライダーにとって本当にありがたいという評価を得ています。
ミシュランのPILOT SPORT 5は、意のままのハンドリングを実現するハイグリップスポーツタイヤで、高いグリップ力がもたらすウェット&ドライ性能と優れた操縦安定性、低燃費性が特徴です。ダンロップのDIREZZA ZⅢは、サーキットでのラップタイム短縮を追求したハイグリップスポーツタイヤで、グリップ力の高さとコントロール性能が特徴です。
参考)https://uppit.upgarage.com/column/high-grip-tires/
メーカーごとに得意分野が異なります。
名立たるハイパフォーマンスカーの高馬力、高トルクなどに対応すべく設計されたUHPタイヤは、超高剛性と高いハイグリップに加えてハイパフォーマンスカーに必要な快適性能もミックスされている贅沢なタイヤですが、タイヤの中では最も高価です。
ハイパースポーツタイヤの寿命は使用方法によって大きく変わります。ツーリングタイヤなら溝が無くなるまで15,000km〜20,000km持つところが、スポーツタイヤだと10,000km以下になります。サーキットのみを走れば、タイヤのエッジが急速に摩耗していき、どんなタイヤでも1,000km持つことはありません。
参考)バイク用タイヤの寿命と正しい保管方法 - ホンダ「CB250…
ブレーキを強くかける、急加速する、鋭くコーナリングする、大きくスライドさせるといった行為はタイヤの滑りと削れを著しく進行させます。グリップ力を求められるスポーツタイヤにおいて耐摩耗性能は犠牲になりがちですが、BATTLAX HYPERSPORT S23では8,000kmから10,000kmは走行できるというデータが取れています。
タイヤの摩耗や劣化が進むと、転倒の危険が増す、楽しくなくなる、疲れる、スポーツ走行においてはタイムが落ちるという結果になります。摩耗が進むと排水性能が低下し、水たまりでハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。
摩耗状況の定期チェックが必須です。
冬季にハイパースポーツタイヤで走行する際は、タイヤを効果的に温める方法を知っておく必要があります。慎重に徐々にバンク角を増やす乗り方では、タイヤのトレッドが暖まるチャンスもなく、バンク角が一定以上に深くなったところでスリップダウンしかねません。
タイヤを暖めるには、リヤタイヤ全体が揉まれるように、バンクしなくても直立状態でもエンジン低回転域からスロットルを大きめに開けて、アンチスクワット効果でタイヤが路面に押し付けるのです。前輪も真っ直ぐで良いので、ジワッとブレーキをかけてタイヤ全体を潰しましょう。
路面が冷え切っていると正しいグリップ力を発揮できないことがあり、冷え切っているとスリップしやすくなるのでタイヤ選びにも注意が必要です。都市部や郊外でも、日陰では凍結が残っていることがあり、風の吹き付ける橋やトンネルの出入り口なども凍りやすくなります。
荷重で揉まれる状態が最も効果的です。
空気圧は基本中の基本ですが、外気温が冷えると減少するため出かける前には必ずチェックしてください。滑りやすいときは空気圧が低い方がグリップするという人もいますが、これはバイクやタイヤのメーカーは推奨していません。
参考)どれだけ知ってる? 教習所で教わらないバイクTips(36)…
ブリヂストン公式サイト - BATTLAX HYPERSPORT S23の詳細スペックと技術解説
ナップスマガジン - バトラックスS23の実走行テスト結果と耐摩耗性データ
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